今年の宮崎は“セミラフ”で難度アップ! 優勝スコアは8年連続2ケタアンダーなるか!? 水面下の“大会vs選手”にも注目!

大会前日の20日に日本女子プロゴルフ協会が公式会見を行い、昨年に続きコースセッティングディレクターを担当する中野晶(なかの・あき)が前年までとの変更点などを説明した。

「セミラフで広いフアウェイをちょっとタイトに」

◆国内女子プロゴルフ 最終戦

JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 11月21~24日 宮崎カントリークラブ(宮崎県) 6497ヤード・パー72

 大会前日の20日に日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が公式会見を行い、昨年に続きコースセッティングディレクターを担当する中野晶が前年までとの変更点などを説明した。

18番ホール右サイドのセミラフ

18番ホール右サイドのセミラフ

 まず、コースヤーデージに関しては例年通りバックティーを使用しており、総距離は6497ヤードと「昨年までとの変更はない」とし、宮崎CCの特徴でもあるコーライグリーンに関しては「大会時期が(前年より)1週間早いこともあり、芝が枯れておらず、非常に元気です」と話した。

 これまでと大きく変わった点としてフェアウェイの両サイドに「セミラフを作った」ことを挙げた。その意図を「セミラフで広いフアウェイをちょっとタイトにして、選手に狙ってもらおう」と、コース難度アップが目的であることを説明した。

 大会は2003年から当地で行われており、16年までの優勝スコアの平均は通算7.78アンダーだが、17年を境に2ケタアンダーが続いており、同年以降の優勝スコアの平均は通算11.85アンダーまで伸びていた。(ちなみに、トーナメントレコードは、17年のテレサ・ルーや、22年の勝や山下美夢有らがマークした通算15アンダー)

「それがどう作用するかは明日(21日)からのお楽しみ」(中野)とセミラフの効力は未知数ではあるが、「やはりメジャーの大会ですので、ここまで2ケタアンダーがずっと出てるんですけれど、今年は(想定する)優勝スコアを9アンダーとして、(選手を)少し難しい環境に置いてみたいなという風に思ってロケーションをとっています」(同)という目論見を明かした。

 今年1月から芝に関するアドバイザーとして、JLPGAと契約を結ぶ明石良氏(宮崎大学理事・副学長)は、「1年間を通してグリーンは非常にいい状態でした。コーライ芝ですので夏場に強いという特徴もありますし、1年間乾燥にも耐えて、いい条件で今回迎えられています。コーライ芝の場合、目がありますから、ちょうど目が出やすい高さ、程よい切れ具合といいますか、コーライの特徴を存分に生かしたセッティング(刈り高)にしている」と、前年までの3.6ミリから3.4ミリに刈り高を短くした理由を説明した。

 さらに「天気が続きますので、これで風が吹くともっとグリーンが硬くなっていきます。硬さ、そして転がり、さらにそのコーライ特有の目というものが重なり合って、非常に選手が苦労するんじゃないかと思っております」(明石)と期待した。

 ティーショットで狭いフェアウェイに運び、硬いグリーンを狙うショットでスピンを効かせて止める。そのショット力と、コーライグリーンの“芝目”攻略が最終戦の見どころとなりそうだ。大会と選手による水面下での戦いにも注目したい。

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