秋から冬のゴルフで多くなる夕暮れどきの“逆光ショット” ロストボールを防ぐための「リスクヘッジ」とは?

 男子ツアーの「日本オープンゴルフ選手権」最終日のトーナメント中継で、最終組の木下稜介選手が17番パー3のティーショットを逆光に向かって打つシーンが映し出されました。秋から冬にかけて日照時間がどんどん短くなるので、アマチュアゴルファーも逆光に向かってショットを打つ機会が増えます。

「ショットを打つ人以外」がボールの行方を注視する

 先日「日本オープンゴルフ選手権」最終日のトーナメント中継を観ていたら、最終組でプレーしていた木下稜介選手が、17番パー3のティーショットを逆光に向かって打つ場面がありました。秋から冬にかけては日照時間がどんどん短くなり、アマチュアゴルファーも逆光に向かってショットを打つことが多くなってきます。

最近暗くなるのが早くなってきた 写真:PIXTA

 逆光に向かって打つショットは、打った瞬間にボールが光の中に飛び込んでいくので、打った本人はボールの行方がまったく見えません。したがって同伴者にお願いし、別の角度からボールの行方を見守ってくれるよう頼まなければなりません。可能であれば1人だけでなく2〜3人で見守ってもらえると、ボールの行方を見失うリスクが少なくなります。

 同伴者が逆光に向かって打つときは、ボールが見やすくて安全な位置で必ず見守ります。そうしないとショットの感触は悪くなかったのに、ボールの行方が分からずロストボールという悲しい事態が発生してしまいます。

 ゴルファーの多くが経験したことがあると思いますが、ナイスショットだったのにボールが見つからないときほど悔しいことはありません。「なくなるボールじゃないのに」といいながら、狙った方向と選んだ番手を踏まえてボールがありそうなエリアを捜索。しかし後ろの組が来てしまい探すことを諦め、別のボールでプレーを再開するときの切なさといったらないです。

 ゴルフは自然の中でプレーするスポーツですから、ロストボールが発生するリスクはゼロにはできません。しかし同伴者全員でボールの行方を見守れば、リスクを最小限に減らすことはできます。

 ロストボールの原因はラフにすっぽり埋まって見つからなかったり、排水溝や動物が作った穴に入り込んでしまう以外にもあります。隣接するホールからボールを打ち込んだプレーヤーが自分のボールと間違えて打ってしまったり、カラスや他の動物が持ち去ってしまったり……。そういう事象が発生していないかどうか、確認をおこたらないことが大切です。

日没間際やナイター照明点灯時のタイミングも要注意

 西日が差し込む時間帯が過ぎると、今度はコース内がどんどん薄暗くなっていきます。この時間帯もボールを見失うリスクが高まります。ひと昔前は西日が差し込む時間帯には全組がホールアウトしていたような気がしますが、近年はゴルフ場が「日没了承プラン」と称して日没ギリギリまでスタート枠を販売。上がり2〜3ホールには移動式のナイター照明を配置して、18ホールを回り切れるようにしているケースもあります。

 ただ、これは18ホールを回りきれるように配慮しているというだけの話であって、日中と同じようにボールが見えるわけではありません。薄暗くなってボールが見えなくなり、ナイター照明が点灯した後も、ショットを曲げるとボールの行方が分からないことも。大変な目にあったとグチをこぼすゴルファーの話を、このところ毎年のように耳にします。

 筆者は日没間際にバタバタしながらプレーするのが好きではないので、秋と冬は9時台前半までにスタートできるときしかラウンドしません。しかし9時台前半スタートでもハーフ3時間ペースに巻き込まれると、日没時間を意識しながらのプレーになることもあります。

 これからの季節の後半ハーフはロストボールのリスクが格段に高まります。普段は自分のショットのことで精いっぱいな人も、自分のことは後回しにして同伴者のショットを見守ってあげてください。そうしないとロストボールが頻繁に発生し、気まずい雰囲気の中でラウンドを続けるハメになります。

ジャンルで探す