「正直このコースは苦手」 17年覇者の永井花奈が翌年からの6年連続予選落ちをストップ 「V1x」から「V1」に替えた理由とは?

国内女子ツアー第33戦「樋口久子 三菱電機レディス」第2日、通算8アンダーまでスコアを伸ばした永井花奈(ながい・かな)が4位タイに浮上した。

軟らかめのボールにして食いつきがよくなった

◆国内女子プロゴルフ

樋口久子 三菱電機レディス 10月25~27日 武蔵丘ゴルフコース(埼玉県) 6650ヤード・パー72

 国内女子ツアー第33戦「樋口久子 三菱電機レディス」第2日、岩井千怜が通算12アンダーで首位浮上。1打差の2位には通算11アンダーの岡山絵里。通算8アンダーまでスコアを伸ばした永井花奈が4位タイに浮上した。

通算8アンダーまでスコアを伸ばし、4位タイに浮上した永井花奈

通算8アンダーまでスコアを伸ばし、4位タイに浮上した永井花奈

 2017年の今大会でツアー初優勝を挙げた永井花奈。その印象が強かったことで、今大会は得意なのかと思いきや、なんと翌18年から昨年まで6年連続で予選落ちしているではないか。しかも、その間に60台をマークしたことは一度もない。

「正直、このコースは苦手ですし、むしろ予選通過してよかったという気持です」。確かに予選通過したが、今年は初日が69、第2日も5バーディー、ノーボギーの67をマーク。7年ぶりに60台を連発し、通算8アンダー4位タイで最終日を迎えることになった。

「今回はアイアンショットの入射角を意識しながらラウンドしたことも良かった要因の一つです」。開催コースの武蔵丘ゴルフコースはアップダウンのある丘陵コースのため傾斜から打つことが少なくない。当然、平らなライから打つとき同じようには打てないが、永井はライに応じてクラブヘッドの入射角を変えたことで、イメージどおりのボールを打てたという。

 また、例年はグリーンが硬く仕上がっていたが、今年は雨も降ったことで軟らかくなり、ボールが止まりやすいことも幸いしている。

 今季は思うようなゴルフをできず、メルセデス・ランキングも85位と低迷しているが、試行錯誤しながら、少しずつ状態はよくなっている。富士通レディースでは、以前に師事していたプロコーチの青山充氏にキャディーをしてもらい、いろいろなアドバイスをもらった。その一つが、ボールを替えてみてはどうかということ。

「タイトリストの『V1x』から『V1』に替えました。私の場合、フェードボールが持ち球なので、最初に左へ打ち出しますが、少し軟らかめのボールにしたほうが食いつきはよくなるといわれたのがきっかけです」

「プロV1x」よりも「プロV1」のほうが軟らかい分、フェースに密着している時間も長くなり、左サイドに打ち出しやすくなった。ドライバーショットへの不安が消えた分、思い切ってコースを攻めることができる。

 今シーズンも今大会を含めて残り5試合、そのうち永井が出場できるのは3試合のみ。コツコツとポイントを稼いでいる暇はない。一気に大量ポイントを稼ぐには、またとないチャンスを迎えだけに、最終日もこのまま好調なゴルフを続けたいところだ。

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