“曲がらない男”稲森佑貴がFWキープ率100%で好発進「ほんとうに神経を使った」

2015年から8シーズン連続でフェアウェイキープ率1位。今季も「80.407%」でトップを堅守している“曲がらない男”稲森佑貴(いなもり・ゆうき)が、そのストロングポイントを生かし好発進した。

2015年から8シーズン連続でフェアウェイキープ率1位

◆国内男子プロゴルフ メジャー第3戦

日本オープンゴルフ選手権 10月10~13日 東京ゴルフ倶楽部(埼玉県) 7251ヤード・パー70

 2015年から8シーズン連続でフェアウェイキープ率1位。今季も「80.407%」でトップを堅守している“曲がらない男”稲森佑貴が、そのストロングポイントを生かし好発進した。

 難セッティングを前に「3オーバーぐらいはよしとしよう」と覚悟の上でスタートし、7バーディー、4ボギーの3アンダー発進。「いやもう上出来すぎ。こんなスコアで回れる予定じゃなかった」と満足のいく初日を振り返った。

初日を3アンダーで終えた稲森佑貴

初日を3アンダーで終えた稲森佑貴

 この日は10番から出て、12番パー3で左のカラーから10メートルを沈めて波に乗った。続く13番パー5では1.5メートルにつけて連続バーディー。終盤の8番パー3では166ヤードを6番アイアンで抑えて打ちベタピンにつけた。

「ほんとうに神経を使った」というティーショット。20センチ以上の長いラフを警戒し、多くの選手がフェアウェイウッドや、ユーティリティーを選択する中、稲森はパー3と、10番パー4を除く13ホールでドライバーを握り続けた。フェアウェイキープ率を問われると「外したのはゼロっす」と当然のように答える。

 一方で、ドライビングディスタンスは257.98ヤード(107位)と決して“飛ぶほう”ではない。距離の長いパー4、3番(524ヤード)と15番(514ヤード)については、230~240ヤードの2打目が残った。「攻めてバンカーに入れて素ダボが一番ダメ」と2打目でもフェアウェイキープを徹底し、「3打目でつけてパーが拾えたらラッキー」と、ボギー前提のマネジメントに徹した。

「どちらかというと僕は伸ばし合いよりも我慢する方が好き」という稲森。毎年、コースは違えど難セッティングとなるこの大会を2018年と20年の2度制している。「過去の2回と比べたらめちゃくちゃ一番難しい」と、月曜日に会場入りしコースの事前チェックも欠かさなかった。

「やっぱりメジャーなので」というモチベーションは当然ある。さらに、稲森にとっては18年に初優勝を遂げた思い入れも強い大会でもあり「誰よりも欲は強いかな」と気合が入る。あす以降もフェアウェイキープを徹底し尾崎将司中嶋常幸に次ぐ、大会3勝目を目指す。

ジャンルで探す