【全英女子】金メダリストのリディア・コが優勝 10位タイから逆転狙った西郷真央その他の日本勢の最終成績

スコットランドのセントアンドリュース・オールドコースで行われたメジャー第5戦「AIG(全英)女子オープン」がリディア・コの優勝で閉幕した。

「課題が明確に。もっとパッティングのスタッツも上げないと」

◆米国女子プロゴルフ メジャー最終戦

AIG女子オープン(全英女子) 8月22~25日 セントアンドリュース オールドコース(スコットランド) 6784ヤード・パー72

 現地時間25日、スコットランドのセントアンドリュース・オールドコースで行われたメジャー第5戦「AIG(全英)女子オープン」最終日。首位に3打差の4位タイからスタートしたパリ五輪・金メダリストのリディア・コが逆転優勝を果たした。日本人最高位は西郷真央、岩井明愛の7位タイ。

金メダル獲得に続き、メジャー3勝目を達成したリディア・コ 写真:Getty Images

金メダル獲得に続き、メジャー3勝目を達成したリディア・コ 写真:Getty Images

 大逆転でのメジャー優勝に挑んだ西郷だったが、連日の強風の中、力尽きた。強風と寒さはこの日も変わらず、選手たちは忍耐の中でチャンスを狙うプレーを求められた。

 首位に5打差ながら10位タイから逆転を狙った西郷は、2番で右のブッシュに打ち込むロストボールでダブルボギーと苦しい出だし。だが、5番、6番の連続バーディーでこれを取り返し、8番パー3では下りのスライスラインを沈めて3つ目のバーディーを奪った。これで通算3アンダー。首位とは3打差5位タイまで浮上した。

 10番も2メートルのバーディーで通算4アンダーとしたが、追撃はここまでだった。11番をボギーとした後は勢いが止まり、パーを重ねるのが精いっぱい。16番もボギーとして通算2アンダー。優勝には及ばなかったが7位タイで大会を終えた。

「いきなりダボで始まってから、いいパッティングが決まって中盤はいい流れになったと思うんですけど、11番で短いパーパットを外してからチャンスが少なくなって。その後もショートパットを外してしまってすごく悔しい1日でした」と振り返った西郷。4日間の戦いについては「やっぱりこのショットでこの順位までしか行かれないというのは……。課題は明確になった。もっとパッティングのスタッツも上げていかないといけない」と、あくまでも自分に厳しいところを見せる。

 メジャー5試合は終わったが「ルーキーとして取りたい賞もありますし、そこに向かって良い順位で最終戦に向かっていければ」。ルーキー・オブ・ザ・イヤーのタイトルに向けての気持ちをハッキリと口にして締めくくった。

 岩井明愛が4番からの3連続を含む5バーディー、2ボギーで追い上げ、西郷と同じ7位タイ。今季はメジャー5試合すべてに出場し、いずれも予選を通過している。「アムンディ エビアン選手権」で10位、そして今大会と続けてトップ10に入ったことで自信を深め、日本ツアーの秋の陣に向かう。

 エビアン選手権に続くメジャー2連勝を狙った古江彩佳は、1つスコアを伸ばしたものの通算4オーバー。37位タイに終わっている。米ツアー6勝の畑岡奈紗も同じく4オーバー37位タイと、今年もメジャー優勝の夢は持ち越された。

 日本ツアーでもおなじみで、かつてのロレックス・ランキングNo.1の座にもついたことがある申ジエ(韓)が、1打差単独首位から2008年、12年に続く大会3勝目を狙った優勝争いは、バックナインに入って強くなる風の中、混戦となった。

 36歳になった今年、申はオリンピック出場という目標を掲げ、かつての主戦場だった米ツアーやメジャーで積極的にプレーを続けた。だが、強豪ぞろいの韓国勢の中、代表入りはかなわず、あと2勝となった日本ツアー30勝に向けて戦いの的を切り替えている。この日もベテランらしいプレーを続けたが、バックナインで3つのボギーを叩いては逃げ切ることはできなかった。18番はバーディーで締めたが、通算5アンダー2位タイ。

 対照的にックナインで3バーディーを奪い、通算7アンダーとしたパリ五輪・金メダリストのリディア・コ(ニュージーランド)が逆転優勝。コは15年エビアン選手権、16年ANAインスピレーションに続くメジャー3勝目。

 申と同じ通算5アンダー2位タイには、現在ロレックス・ランキング1位のネリー・コルダ(米)、大会連覇に挑んだ同ランキング2位のリリア・ヴ(米)、同ランキング6位のイン・ルオニン(中)と実力者が並んだ。

 その他の日本勢は、大里桃子が通算2オーバー22位タイ、河本結勝みなみが通算3オーバー29位タイ、川崎春花が通算6オーバー55位タイ、佐久間朱莉が通算7オーバー60位タイで大会を終えている。

 なお、小祝さくら吉本ひかる、西村優菜、竹田麗央、笹生優花、岩井千怜、山下美夢有、鈴木愛渋野日向子、櫻井心那の10人は予選落ちしている。

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