「保険金を下ろすためにサインを強要されました…」名門にもいる! キャディーをウンザリさせる迷惑系ゴルファーの実態とは?

ゴルファーのなかには、キャディーに対して迷惑行為を行う人が一定数いるそうです。具体的には、どのような事例があるのでしょうか?

あきらかな自分のミスパットで「ラインが違う!」と恫喝

 最近ゴルフを始めたゴルファーのなかには、セルフプレーの経験しかない人も多いかもしれませんが、一昔前はキャディーを付けてラウンドするのが一般的でした。キャディーの仕事は、クラブを持ち運んだりプレーに関する助言をしたりと、ゴルファーをサポートすることです。

「客のほうが偉い」という考えはもう捨てましょう 写真:AC

「客のほうが偉い」という考えはもう捨てましょう 写真:AC

 プレーフィーの他にキャディーフィーを追加で支払い帯同してもらうことになりますが、多めに料金を払っているからと雑にキャディーを扱う迷惑ゴルファーも一定数いるそうです。東海地方の某名門コースでキャディーをする男性は以下のように話します。

「ショットが安定しなかったり、パターが全然入らなかったりして思うようなスコアが出せない日に八つ当たりのようなことをされることはたまにあります。競技志向の強い方に帯同した際の話ですが、前半までいいプレーをしていて機嫌が良かったのですが、後半になってだんだん崩れてきて不機嫌になってきていました」

「残り2ホールのグリーンでラインのアドバイスを求められたので『このぐらい曲がると思います』と伝えたのですが、結局カップを外してしまいました。私はゴルフ部だったので分かるのですが、あきらかに引っかけたミスパットだったにもかかわらず、『ラインを読み間違えてる、ふざけるな!』と怒鳴られました」

「もちろん私自身がラインを読み間違えてしまうこともありますが、キャディーに対して高圧的な態度をとったり、召使いのように扱ったりするゴルファーは、ほかのメンバーからもあまり好かれていない印象です」

不正行為への加担を強要するモラル皆無のモンスター客

 さらに、保険金を下ろすためにキャディーの証明書がほしいと頼まれたこともあるそうです。

「1日中調子が悪かったお客様が、あるホールのティーショットでOBを打ったあとにクラブを地面に叩きつけて折ってしまったことがありました。ラウンド中にクラブを損傷してしまった場合、一般的に保険に加入していればキャディーがその事実を証明することにより保険金が下りるケースがありますが、故意に破損させた場合は当然支払われません」

「しかし、その方はしつこく『別にバレるわけじゃないし、プレー中に誤って折ったことにしてくれ』と頼んできました。結局、なんとか断って事なきを得たのですが、正直迷惑だなと思いました」

 過去にはホールインワンをキャディーと共謀して偽装し、保険金を騙しとろうとする人もいたそうです。

 他にもスコアのごまかしに協力させられることもあると話します。

「競技に出るためには、だいたい5回ほどスコアを提出してハンディキャップを獲得する必要がありますが、その際に『スコア90のところを85に変更してキャディーさんのサインがほしい』と、スコアの過少申告に協力させられそうになることもあります。競技ではなくても、嘘に加担することになるのであまり良い気持ちはしません。高いお金を支払ってメンバーになってもらっているので、そのぐらいは許容範囲かと思う部分もありますが、そんな感じでゴルフをやって楽しいのかなとも思います」

 このようにゴルファーのなかには、キャディーに対して無理難題を押し付けるような人もいるようです。現在、ゴルフ業界ではキャディー不足が深刻な問題となっているので、なり手を減らしてしまうような行動は慎むべきでしょう。

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