アクシデントにも屈せず原英莉花は「66」の大まくり 小祝さくらは“所属先”企業で爆買いリフレッシュ

国内女子ツアー「資生堂レディス」の第2ラウンド。小祝さくら(こいわい・さくら)が通算8アンダーの2位タイ、この日スコアを6つ伸ばした原英莉花(はら・えりか)が通算5アンダーで8位タイに入った。1998年度生まれ“黄金世代”の2人が好位置で最終日を迎える。

小祝さくらは“ニトリ”でお買い物

◆国内女子プロゴルフ<資生堂レディスオープン 6月27~30日 戸塚カントリー倶楽部(神奈川県) 6697ヤード・パー72>

 第2ラウンドが終了した国内女子ツアー「資生堂レディス」。

 首位に立ったのは“2年ぶり”の優勝を狙う堀琴音。1番から連続バーディーを奪うなどロケットスタートを見せ、通算9アンダーのトップで最終日を迎える。

逆転での優勝を狙う同学年の小祝さくら(左)と原英莉花(右) 写真:Getty Images

逆転での優勝を狙う同学年の小祝さくら(左)と原英莉花(右) 写真:Getty Images

 その堀を1打差で追うのが2週連続優勝を狙う小祝さくらだ。この日はボギーフリーの5バーディーでプレーし、桑木志帆と並んで通算8アンダーの2位タイで終えた。

「ショットはぼちぼち」と話していたが、好調なのはパッティング。2番と4番では4メートルを、14番では5メートルのバーディーパットを確実に沈める。

 最終18番はバンカーから寄せきれず4.5メートルのパーパットを残したがこれも難なく決めた。「短期決戦になったぶん、集中してやらなきゃと気を引き締めた」とここぞの集中力がスコアを伸ばせた要因だろう。

 荒天のため中止となった前日は、午前中に練習したのちショッピングに。所属先でもある「ニトリ」の店舗を訪れて、家具や家電など約7万円ぶんの“爆買い”をしたようだが、「商品券みたいなのを頂いていて、期限が迫っていたので」と理由を明かし、報道陣の笑いを誘った。

 前週は異例の月曜決着とタイトなスケジュールが続いていた中で、4時間ほどのショッピングはいいリフレッシュになった様子。

 決勝ラウンドへは「パットの調子もすごくいいですし、ショットもまずまずなので今日みたいなイメージでやるだけ。自分のベストを尽くして頑張りたい」と2週連続優勝に向けて意気込んだ。

地元大会で逆転Vを狙う原英莉花「いつもより熱い応援を感じる」

 首位と4打差の通算5アンダー、8位タイにつけたのが小祝と同学年の原英莉花

 初日は「73」とやや出遅れたものの、この日は6バーディー、ノーボギーの「66」と完璧なゴルフでスコアを伸ばし、一気に上位へ浮上。「今日はパーオン率が100%でピンチというピンチもなかった」と振り返るように、納得のいくプレーができたようだ。

 今季はここまでトップ10入りが1回だけと思うような結果を残せていないが、直近の戦いぶりについて「不安なくプレーができているのは、強い気持ちでプレーができるための準備の一歩。いいプレーをするための準備ができている」と手応えを感じているという。

 一方で、前日には「朝に首を寝違えてしまって……ドライバーが思うように振れず飛距離が出なかった」とまさかのアクシデントに見舞われた。

 この日のドライビングディスタンスは243ヤードと原にしてはやや物足りない数字になったが、それでもこのスコアを出せたのはパーオン率100%を記録したショットと正確なパッティングが導いたに違いない。

 また、今大会は地元・横浜での開催だけに原の勇姿を一目見ようと多くのギャラリーが訪れた。

「たくさんの方が応援してくださっている。いつもより熱い応援を感じるので、もっといいプレーをと思いながらやりたい」

 地元の大声援を力に変えて、待望の今季初Vを目指す。

小祝 さくら(こいわい・さくら)

1998年4月15日生まれ、北海道出身。98年度生まれの“黄金世代”の1人として2017年にプロ入り。19年「サマンサタバサガールズコレクション・レディース」で初優勝。24年「ヤマハレディースオープン葛城」で節目のツアー10勝目。同年「アース・モンダミンカップ」でも勝利を挙げている。ニトリ所属。

原 英莉花(はら・えりか)

1999年2月15日生まれ、神奈川県出身。2018年プロテスト合格。“黄金世代”の一人として18年から早くもシード獲得し、翌19年には初優勝。20年には日本女子オープン、JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップと公式戦2冠を達成した。23年はヘルニア手術を乗り越え、日本女子オープンを2度目の制覇。NIPPON EXPRESSホールディングス所属。

ジャンルで探す