「プレー代が高額=いいゴルフ場」は全員に当てはまらない!? 中流ゴルファーが“イイ”と感じる条件とは?

最近はプレーフィーの高騰もあり、「手頃な料金だけどいいコース」が減ってきている気がします。ゴルファーの大半を占める中流ゴルファーが“イイ”と感じるのはどんなゴルフ場でしょうか。

ゴルフ場の評価基準は人によって大きく違う

 ゴルファー同士でゴルフ談議をしていると、「この前あそこのゴルフ場に行きましたよ」「どうでしたか?」「いいゴルフ場でしたよ」という会話になることがあります。また、「千葉方面でゴルフ場を探しているのですが、どこかいいゴルフ場を知りませんか?」と聞かれることもあります。

 こういうときの「いいゴルフ場」の定義は人によって大きく違うので、注意しなければならないと感じることがあります。

光熱費や人件費の高騰などもあり、ちょうどいい価格帯で優良なサービスを提供してくれるゴルフ場は減ってきている 写真:PIXTA

光熱費や人件費の高騰などもあり、ちょうどいい価格帯で優良なサービスを提供してくれるゴルフ場は減ってきている 写真:PIXTA

 たとえば千葉方面で「いいゴルフ場」を挙げるとしたら、「パナソニックオープンレディース」開催コースの浜野ゴルフクラブ、「ブリヂストンレディスオープン」開催コースの袖ヶ浦カンツリークラブ袖ヶ浦コース、「ニチレイレディス」開催コースの袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース、「アース・モンダミンカップ」開催コースのカメリアヒルズカントリークラブなどが思い浮かびます。

富士通レディース」開催コースの東急セブンハンドレッドクラブ、「伊藤園レディス」開催コースのグレートアイランド倶楽部も「いいゴルフ場」です。

 でも、千葉方面でゴルフ場を探している人にこれらのコースを提案したら「予約は取れるのですか?」「料金が高いのではないのですか?」と質問されます。

 おっしゃるとおり、これらのコースは基本的にメンバーの同伴または紹介がないと予約が取れません。ビジターのプレー料金も一般的なゴルフ場と比べて高額に設定されています。したがって、多くのゴルファーが「いいゴルフ場」の評価基準にしているのは、誰でも気軽にプレーでき、プレー料金も良心的なゴルフ場の中でどこがいいかということになります。

それぞれの価格帯で「いいゴルフ場」が増えてほしい

 ゴルフ場には1ラウンド4000~5000円でプレーできる施設もあれば、2~3万円支払わなければプレーできない施設もあります。この価格帯の違いはお寿司屋さんの価格設定に似ていると個人的に感じます。

 1ラウンド4000~5000円でプレーできるゴルフ場は、お寿司屋さんにたとえると回転寿司です。徹底的な省人化・省力化で低価格を実現しています。

 平日1万円、土日祝1万5000円前後の価格帯で営業しているゴルフ場は、繁華街や港町に店舗を構えるカウンターのお寿司屋さんです。

 平日2万円、土日祝3万円前後の価格帯で営業しているゴルフ場は、銀座や六本木などに店舗を構える高級寿司店です。

 近年は客単価5~10万円を超えるお寿司屋さんもありますから、ゴルフ場もそのくらいの価格帯で勝負する施設がどんどん増えてもいいと思います。富裕層向けにコースとサービスの品質を磨いてほしいです。

 ただし、筆者は1ラウンドで2万円を超えるゴルフ場でプレーする機会は1年に1回くらいしかありません。

 そのきっかけはコンペだったり、ゴルフ仲間の誘いだったりしますが、参加するかどうかを決める判断基準は「一生に一度プレーしてみたいかどうか」です。

 筆者は以前、ゴルフ雑誌の編集部に在籍していましたので、トーナメント取材で行ったことがあるけど、自分ではプレーしたことがないゴルフ場がけっこうあります。具体的には川奈ホテルゴルフコース富士コース(静岡県)とフェニックスカントリークラブ(宮崎県)は何度も行ったことがありますが、自分でプレーしたことはありません。

 これらのコースでプレーするチャンスがあれば2万円以上の料金を支払います。なぜなら「一生に一度プレーしてみたい」からです。

 一方で、この価格帯のゴルフ場でプレーするのは1年に1回の贅沢です。妻の誕生日に高級寿司店で外食するようなイメージです。普段の外食は回転寿司のチェーン店で十分満足できます。

 そう考えると今の日本のゴルフ場は低価格帯と中価格帯の「いいゴルフ場」が以前と比べて少なくなってきた気がします。燃料費高騰や物価高騰で大変なのは分かりますが、何とか企業努力で「高品質・低価格」を実現してほしいです。

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