宝塚記念、京都コースと重馬場適性を重視した美人勝負師が抜擢した本命馬とは?

美人勝負師の最終結論
熊江琉衣~宝塚記念編


宝塚記念の予想をしてくれた熊江琉衣さん photo by Imaizumi Kakeru

 今週行なわれるのは、上半期の総決算となるGI宝塚記念(6月23日/京都・芝2200m)。最近の馬券の調子は......よくも悪くもない感じですが、終わりよければすべてよし! ということで、宝塚記念を的中させて気持ちよく上半期を締めくくれたらいいな、と思っています。

 今年の宝塚記念は京都開催。また、当日は天気が崩れそうですから、京都コースや重馬場での適性にも注目して予想してみました。展開的には、ある程度前の位置で運べる馬にチャンスがあると見ています。

 本命は、プラダリアです。

 GⅠだとワンパンチ足りないイメージがありますが、今回は同馬にとっていろいろな好条件がそろったのではないでしょうか。まず、昨秋のGII京都大賞典(10月9日/京都・芝2400m)、2走前のGII京都記念(2月11日/京都・芝2200m)を勝っているように、京都コースとの相性がいいのは間違いありません。

 加えて、京都大賞典は重馬場で快勝。渋った馬場も得意です。さらに、コンビを組むのは「グランプリ男」の池添謙一騎手。激走ムードが膨らみます。

 前走のGI大阪杯(3月31日/阪神・芝2000m)は6着に敗れましたが、少し距離が短く、スピード負けしてしまった印象。今回は距離が伸びますし、なおかつ上がりのかかるタフな馬場が想定され、チャンスは確実に増します。この馬にとって、初めての「京都のGI」。願ってもない舞台で、悲願を達成してほしいと思います。

 対抗は、ドウデュースです。

 言うまでもなく、実績最上位の実力馬。昨年のGⅠ有馬記念(12月24日/中山・芝2500m)の復活劇は胸を打つものがありました。ピッチ走法で回転が速く、スッと加速するスタイル。京都コースは初めてになりますが、合っているような気がします。

 そして何と言っても、鞍上が武豊騎手というのが最大のプラス要素。京都を「自分の庭」というほど、同舞台は誰よりも熟知しています。もちろん、ドウデュースのことも知り尽くしていますし、心強い限りですよね。

 前走の海外GIドバイターフ(5着。3月30日/メイダン・芝1800m)は、直線で進路が空かず、不運なレースでした。今回は、その鬱憤を晴らす絶好の機会。追い切りでは猛時計をマークして海外帰りの心配はなさそうですし、馬場を考慮して、有馬記念の時のような早めにまくる競馬をすれば、勝ち負け必至でしょう。

 ▲は悩んだ末に、ベラジオオペラにしました。

 前走の大阪杯でGI初制覇を果たし、波に乗っています。差す競馬もできそうですが、持ち味が最も生きるのは先行して抜け出す形ではないでしょうか。展開的に見て、今回も同様の競馬で上位争いに絡んでくると思います。

 京都記念でプラダリアの2着に入っていますし、コース適性も心配なさそう。渋った馬場についても、重馬場のGIIスプリングS(中山・芝1800m)を勝っているので、問題なくこなせるのではないでしょうか。

 △は2頭。ローシャムパークとブローザホーンです。

 ローシャムパークは、前走の大阪杯で勝ち馬とクビ差の2着と好走。昨秋のGIIオールカマー(中山・芝2200m)ではタイトルホルダーを負かしており、今回のメンバーのなかでも実力は上位と見ます。1週前の追い切りでは自己ベストを更新。前進気勢がすごく、前走以上の状態のよさを感じました。

 洋芝の函館でやや重のGIII函館記念(芝2000m)を完勝。父ハービンジャー、母父キングカメハメハという血統からしても、タフな馬場も問題ありません。折り合い面で難しさはありますが、包まれることのない外枠(7枠10番)からスムーズに運んで、大阪杯の時と同様、早めにまくっていく競馬ができれば、面白いと思います。

 ブローザホーンは、GII日経新春杯(1月14日/京都・芝2400m)を勝って、GI天皇賞・春(4月28日/京都・芝3200m)も2着と好走。コース適性は高いです。小柄な馬ですが、渋った馬場にも実績があり、パワフルでスタミナのあるタイプ。タフな馬場で大駆けがあっても不思議ではありません。

 昨春の3勝クラス・烏丸S(京都・芝2200m)では、不良馬場のレースで5馬身差の圧勝。1頭だけ、最後の伸びがまったく違いました。レース当日、馬場状態が相当悪くなったら、もっと重い印に変えてもいいかも......。

 特注馬(☆)には、ディープボンドを指名したいと思います。

 最後に勝ち星を挙げたのは、2022年春のGII阪神大賞典(阪神・芝3000m)ですが、その後もよく頑張っていますよね。前走の天皇賞・春でも3着と健闘。京都は得意舞台ですし、少しでも上がりがかかるような展開になれば、馬券圏内に入ってくる可能性は十分にあると見ています。

 さすが「春のグランプリ」だけあって、他にも気になる馬がたくさんいて難解な一戦。買い目も、印をつけた馬の3連複BOXか、本命のプラダリアを軸に他の馬に流す馬連か、3連複か......レース直前まで悩みそうです。いずれにしても、現役トップクラスの面々が見せる熾烈な争いを存分に楽しみたいと思います。

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