日本プロボクシング協会の袴田巌支援委員会をWBCが表彰…ドイツ・ハンブルクでの年次総会で

袴田巌さん

 日本プロボクシング協会(JPBA)は3日、同協会の袴田巌支援委員会(委員長=新田渉世・川崎新田ジム会長、元東洋太平洋バンタム級王者)がプロボクシング主要4団体の一つ、WBC(世界ボクシング評議会)の年次総会(8~14日、ドイツ・ハンブルク)で表彰を受けることになったと発表した。

 1966年に静岡・清水市(現・静岡市)で一家4人が殺害された事件を巡るやり直し裁判(再審)で9月26日に無罪判決が確定した元プロボクサーの袴田巌さん(88)さんの支援活動を長年続けてきたことが評価されたもので、9日の表彰式には新田委員長と真部豊副委員長(マナベジム会長、元日本スーパーバンタム級王者)が出席する。

 WBCは2014年に袴田巖さんが釈放された際、「名誉チャンピオンベルト」を授与するなど、長期に渡り袴田さんの支援サポートを行ってきた。

 袴田巌支援委員会は、2006年に現・東日本プロボクシング協会が元世界王者の輪島功一氏を委員長とする「再審支援委員会」を設立されたのがきっかけ。その後、JPBAで「支援委員会」(大橋秀行・大橋ジム会長)が発足。その後、新田氏を委員長とする「支援委員会」が設立された。同委員会は、後楽園ホールなどで早期再審開始を訴えるなどしてきたほか、釈放後に袴田さんに試合観戦してもらうために後楽園ホールのリングサイドに「袴田シート」を設置。WBCの会議で支援を訴えるなど海外にも働きかけてきた。

 袴田さんは先月29日、同支援委員会の招待で、姉ひで子さん(91)とともに東京・後楽園ホールに来場。19年ぶりにプロボクシングの試合を生観戦した。

 なお、WBC総会には、世界3階級制覇王者で現WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M・T)も招待され、現地に赴く予定となっている。

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