琴桜が初優勝「賜杯、重かった」 相星決戦で豊昇龍を破る 祖父以来、半世紀ぶりの「琴桜優勝」を果たす…来年初場所で綱取り

琴桜(左)がはたき込みで豊昇龍を破り初優勝を決める (カメラ・豊田 秀一)

◆大相撲九州場所千秋楽(24日・福岡国際センター)

 1敗の首位で並び21年ぶりとなった大関同士の千秋楽決戦は、琴桜(佐渡ケ嶽)が豊昇龍(立浪)に勝ち、初優勝を飾った。琴桜は、激しい突き合いから、豊昇龍が右上手投げにくるところを、はたき込んだ。琴桜は3日目の東前頭筆頭・王鵬(大嶽)に不覚をとったものの、4日目から12連勝、03年名古屋場所の魁皇―千代大海以来の大関同士の千秋楽相星決戦を制した。14日目に確定した自身初の年間最多勝利数を66に伸ばして今年最後の場所を終えた。初の賜杯を「重かったです」とかみしめた。

 琴桜の祖父、元横綱・琴桜は73年名古屋場所で優勝決定戦の末、横綱・北の富士を破り、賜杯を抱いており、約半世紀ぶりに「琴桜優勝」が実現した。

 琴桜は15年九州場所で初土俵。20年春場所、新入幕。今年の初場所後、大関に昇進。父から受け継いだしこ名の琴ノ若のまま1場所を過ごし、夏場所から琴桜を襲名した。大関5場所目での優勝で、来年初場所は綱取りを目指すことになる。

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