十両・剣翔、左膝のケガと闘いながら5場所ぶりの勝ち越し 「もう一度上を目指したい気持ちはある」

剣翔(左)が上手投げでで安青錦を下す(カメラ・豊田 秀一)

◆大相撲 ▽九州場所9日目(18日・福岡国際センター)

 西十両7枚目・剣翔(追手風)が、東十両11枚目・安青錦(安治川)を上手投げで下し、5場所ぶりとなる勝ち越しを決めた。

 剣翔は3月の春場所で取組中に土俵下に転落し、「前十字じん帯損傷、内側側副じん帯損傷、内側半月板損傷の疑い」の大けがを負った。しかし、現在33歳という年齢を考えて手術をせず、ケガと向き合いながら土俵に上がることを選択。「出れば勝てることがあるかもしれない」と、5月の夏場所以降も可能な限り出場を続けた。

 現在も左膝の状態は万全ではなく、今場所も十分な稽古を積むことができず本場所へ臨んだ。それでも「前に出るしかない」と気迫の相撲で、5場所ぶりの勝ち越し。「ケガをして以来ですからね。もう一度上を目指したい気持ちはあるので、さらに少しでも勝っておきたい。またいつ痛めて休場するかわからないですからね」と、再び幕内の土俵へ戻るべく、残り6番も白星を積み重ねる。

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