吉良大弥デビュー2戦目は1戦目を39秒上回る開始79秒でKO勝ち 強烈左ボディーに「手応えありました」

1回、左ボディーでダウンを奪いKO勝利の吉良大弥(左) (カメラ・堺 恒志)

 ◆プロボクシング ▽フライ級(50・8キロ以下)8回戦 〇吉良大弥(KO1回1分19秒)オルランド・ピノ●(31日、東京・後楽園ホール)

 WBA世界フライ級15位の吉良大弥(志成)がデビュー2戦目でオルランド・ピノ(ベネズエラ)に1回1分19秒のKO勝利を収めた。A級初戦だったが、「手応えありました」と振り返った強烈な左ボディーで相手がもん絶。初戦の118秒を39秒上回るわずか79秒で2戦連続KO勝利を決めた。「早いラウンドで終わらそうっていうのはなかったんですけど、結果的に以前より成長してるってことが見えて良かった」と試合後は表情を緩めた。

 戦績は21歳の吉良が2勝(2KO)、ピノが15勝(9KO)3敗。

 6月のデビュー戦ではコムサン・カエウルエアン(タイ)相手に1回1分58秒での衝撃KOでプロのスタートを切った。1試合しか行っていないにもかかわらず、WBAの8月度ランキングから15位と世界ランク入りを果たした。その時は黒髪だったが、この日は赤く染めた髪で登場。「イメージカラーがあったらいいかなとやってみました」と照れくさそうに笑った。赤色は「血とか熱とか(のイメージが)ありつつ、愛情とかも感じるの一番好き」と勝ち続けて、イメージを定着させるつもりだ。

 奈良・王寺工高時代にアジアジュニア選手権50キロ級、高校選抜、高校総体と高校3冠の吉良は、東農大を2年で中退し、プロの道に進んだ。この日は大学と志成ジムの先輩で、尊敬する元世界4階級制覇王者の井岡一翔がリングサイドで見守った。「自分のやりたいように素直にやってこい」というアドバイスを胸に、成長し続ける姿を披露してみせた。

 試合前には「シャイニングダイヤモンド」と新たなニックネームで紹介された。「キラキラ光るダイヤ」吉良大弥(きら・だいや)の名前を英語にしたもの。「みんなに親しまれる名前、キャラならうれしい」と笑った。目指す世界王者へ「できるだけ早くするために、一個一個勝っていくだけ」と最短での世界王座奪取を希望する。「愛されるチャンピオンを目指したい」とリング上では荒々しく、それでいて愛くるしさを併せ持つイメージカラーの赤そのままの吉良が頂点目指し、前進を続けていく。

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