寺地拳四朗と世界王座争うロサレスが来日  “カネロ”アルバレスの助言受け「KO狙う」…13日有明でゴング

寺地拳四朗とWBC世界フライ級王座決定戦を闘うため来日したクリストファー・ロサレス(右)とはネスト・アビラ・トレーナー(カメラ・・谷口 隆俊)

◆プロボクシング ▽WBC世界フライ級(50・8キロ以下)王座決定戦12回戦 同級1位・寺地拳四朗―同級2位クリストファー・ロサレス(10月13日、東京・有明アリーナ)

 WBC世界フライ級2位のクリストファー・ロサレス(ニカラグア)が3日、来日した。前WBAスーパー&WBC世界ライトフライ級(48・9キロ以下)統一王者でWBC世界フライ級1位・寺地拳四朗(BMB)とWBC世界フライ級王座決定戦を闘う元世界王者は「日本でのKO勝ちを再現する」と王座獲得に自信を見せた。

 世界戦に向け、米国カリフォルニア州レイクタホで強化してきたロサレス。約160ラウンドのスパーリングを重ねてきたそうで「調子はとても良い。減量もうまくコントロールできている」と笑顔を見せながら取材に応じた。元世界4階級制覇王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア/帝拳)のおいというロサレスは、2018年4月に前日計量で失格となった比嘉大吾に9回TKO勝ちで初黒星をつけた元WBC世界同級王者。「ゴングが鳴ったらKOをしていきたい」と意欲的で「2018年の、あの試合を再現したい。練習してきたものを全て出し切って、2度目の世界チャンピオンになりたい」と話した。

 今年からWBA、WBC、WBO世界スーパーミドル級統一王者サウル・“カネロ”・アルバレス(メキシコ)のトレーニング・キャンプに参加。カネロのマネジャー&トレーナーを務めるエディ・レイノソ氏の指導を受けてきた。「パンチ力もついたし、ディフェンスとかたくさんのことが良くなった。これまではファイタータイプだったが、レイノソ氏と一緒にやってきて、スピードと距離を学んできた」という。カネロからも「パンチをどう当てるかとか、力強いパンチをどう打つとか、いつも助言してくれるし、修正もしてくれる」という。

 カネロばりの強烈フックを見せたいかと聞かれると「もちろん、見てもらえる」とニヤリ。「拳四朗はパワフルで、とても良いボクサー。それを念頭に練習してきた。自分が拳四朗よりすぐれているのは、リーチが長い(181センチ)こと、パンチに力があること、そして力強さ。たくさんのパンチを用意してきたし、足が止まれば打ち合いにもなる」と話し、“打ち合い上等”の姿勢も見せた。

 前回の来日時には「母親を幸せにしたい」とい話したが、「今回も改めて幸せにする」とロサレス。離婚して5歳の一人息子クリストファー・ジュニア君にも勝利を届けたい。ニックネームは「El Latigo」(革のムチ)。カネロ“直伝”の、ムチのように伸びやかで強烈なパンチで拳四朗を追い込むつもりだ。

 戦績は32歳の寺地が23勝(14KO)1敗、29歳のロサレスが37勝(22KO)6敗。

 試合はPrime Videoでライブ配信される。

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