B2ベルテックス静岡 B1群馬に屈するも森高大HC「このレベルの相手でも十分に戦えた」

ゴール下からシュートを決めるベルテックス静岡の岡田(カメラ・塩沢 武士)

◆バスケットボール◇天皇杯2次ラウンド ▽1回戦 群馬91ー76ベルテックス静岡 (21日・オープンハウスアリーナ太田)

 開幕し、1回戦が行われた。今季の公式戦初戦ともなったB2ベルテックス静岡は昨年大会に続き、B1群馬に76―91で敗れた。前半18点差をつけられたベルテは、第4クオーター(Q)に一時は8点差まで追い上げたものの、格上に突き放された。来月5日には、B2リーグが開幕し、ベルテは敵地で山形と対戦する。

 記念すべき白星はならなかった。ベルテックス静岡が、格上のB1群馬の前に屈した。Bリーグで初の東大卒のヘッドコーチ(HC)となった森高大HC(35)の“公式戦デビュー”は黒星。それでも、「このレベルの相手でも十分に戦えた」と、前を向いた。

 出だしは8連続失点だった。「会場の雰囲気にのまれてしまった」。B1で戦う相手の本拠地で後手に回った。第2Q途中には最大22点差を付けられたが、そこから食らいついた。昨季まで課題だったリバウンドは群馬の32に対し、ベルテは30とほぼ互角だった。

 今季から加入した焼津市出身の増田啓介(26)は、悔しさをにじませながら手応えを口にした。「群馬はすごく強いチームだけど、ディフェンスをハードにした時間帯は良かった」。自身はチーム日本人最多の12得点をマークし、7アシストと周囲も生かした。指揮官も「啓介はディフェンスもできるし、器用な選手」と、プレーをたたえた。

 B2昇格2年目のリーグは来月5日に始まる。森HCは「どんな組み合わせで選手を使えばいいか、僕自身もっと判断力を高めていかないといけない」と前を見据えた。強敵との一戦で得た収穫と、明確になった課題。全てを糧とし、あと2週間で開幕モードに仕上げる。(塩沢 武士)

 〇…今季から加入したフィン・ディレイニー(29)が、日本での公式戦デビューを果たした。両チーム最長となる32分37秒のプレー時間で、3点シュートを2本決めるなどチーム最多の19得点をマークした。「残念ながら勝てなかったが、ポジティブに捉えている。リーグまであと2週間あるのでまだ成長できる」。得点源として期待される男は、前向きに語った。

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