琴桜は風呂場で絶叫 豊昇龍は取材に応じず 大の里が好調の裏で看板力士が存在感示せず

大栄翔(手前)に押し出しで敗れた琴桜(カメラ・安藤 篤志)

◆大相撲 ▽秋場所11日目(18日、東京・両国国技館)

 琴桜(佐渡ケ嶽)と豊昇龍(立浪)の両大関がともに黒星を喫した。琴桜は小結・大栄翔(追手風)に押し出されて痛恨の4敗目。初優勝に向けては極めて厳しい状況となった。温厚な琴桜にしては珍しく支度部屋の風呂場で絶叫し、悔しさをあらわにした。報道陣の問いかけには「すいません…」とだけ話し、険しい表情で宙を見つめた。

 一方の豊昇龍は東前頭5枚目・宇良(木瀬)に送り出されて5敗目。2度目のVの可能性は消滅した。支度部屋での取材には応じなかった。関脇・大の里(二所ノ関)が無傷11連勝で大関取りにまい進する中、両大関が優勝争いの蚊帳の外に追いやられる結果となっている。

 八角理事長(元横綱・北勝海)は「琴桜は上突っ張りになって力が相手に伝わっていなかった。豊昇龍は宇良に中に入られてはたきをするしかなかった。きょうは悪い立ち合いではなかった。前に出たが残されてしまった」と分析。幕内後半戦の高田川審判長(元関脇・安芸乃島)は「優勝となると(厳しい)ね…。まあ、大の里に対してどういう相撲を取るかだね」と話した。

ジャンルで探す