両大関がそろって連敗 豊昇龍は阿炎のまさかの変化に6敗目「笑うしかない」 琴桜は5敗目で言葉少な

豊昇龍(左)は、寄り倒しで阿炎に敗れる (カメラ・佐々木 清勝)

◆大相撲 ▽秋場所12日目(19日、東京・両国国技館)

 両大関はそろって連敗となった。豊昇龍(立浪)は関脇・阿炎(錣山)のまさかの立ち合い変化に体が泳ぎ、なすすべなく寄り倒された。普段は負けると言葉を発することの少ない大関だが「まさか変化とは…。本当に頭になかった。(阿炎には)1回もやられたことがなかった。笑うしかない」と苦笑いを浮かべた。一方で「食った俺が悪い。勉強になりました」と潔く敗戦を認めた。これで6敗目。勝ち越しをかけた残り3日間に向け「しっかり集中していきたい」と必死に気持ちを切り替えた。

 琴桜(佐渡ケ嶽)は元大関の関脇・霧島(音羽山)との一番。2度目で立ち合いが成立したが、右差しと左上手を許した。土俵際で投げの打ち合いになったが、相手の上手投げに屈した。勝ち越しに王手をかけてから連敗で5敗目。支度部屋では「切り替えます」と言葉少なだった。

 大関昇進を狙う関脇・大の里(二所ノ関)が主役になる中、出場した力士では番付最高位の両大関が苦しんでいる。八角理事長(元横綱・北勝海)は「精進してほしいね。本人が一番、わかっていると思うけど、勝ちたいとか負けられないという気持ちじゃないが、そういうプレッシャーになれていないんじゃないか。だから相撲が受け身になっている」と指摘していた。

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