「殺すぞ、は愛情表現」と、夫のDVを信じない義両親。離婚すると態度が一変、自宅に野菜や漬物を送ってくるけど…【2023年編集部セレクション】

20年にわたるDVに耐えていたが、一昨年離婚。本当はしたくなかった(写真はイメージ。写真提供:photoAC)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは新潟県の50代の方からのお便り。20年連れ添ったDV夫と、一昨年離婚。すると義両親の態度が変わったそうで――。

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DV夫と別れたけれど

20年にわたるDVに耐えていたが、一昨年離婚。本当はしたくなかった。夫は気が荒れると「いつ出してもいいんだぞ!」と離婚届まで書くような激しい性格。その時もいつものパターンだったが、「今回こそは別れてくれ!」と本気を感じた。

夫の両親に相談すると、「息子をそんな気持ちにさせたあんたが悪い」と怒られ、もう疲れ切った私は役所に提出。ところが夫は「まさか本当に出すとは」と。

20年間、夫の両親には何度も夫のひどい言動を訴えてきた。電話、手紙だけでなく、一人で義父母に相談しに行ったことも。

でも、「息子がそんなことをするはずがない。大袈裟な」「あなたは男兄弟がいないから、男の人の強い口調を知らないだけ」「殺すぞ、は愛情表現」などと取り合ってくれなかった。2人で実家に行くと夫はいい人面をして、帰り道にはもう暴言を吐き始めるのだ。

離婚後、元夫と3人で暮らし始めた彼の両親は態度を変えた。元義母は「あなたの苦労がわかった」と謝ってくれ、元義父は「息子のもとに戻ってきてくれ」と頼んでくる。ようやくいい関係になり、一人で暮らす私のもとには、野菜や漬物が届くようになった。

しかし、昨日届いた段ボールに入っていた元義母からの手紙には、どうにも違和感が拭えない。「今のようにあなたとコミュニケーションを取っていればよかったと後悔しています。私たちがあなたに遠慮していたんです」と書いてあったのだ。

遠慮ではなく、私の訴えを信じなかったのに。わかり合えたと思ったのは錯覚だったのかと落胆した。この気持ちをどう伝えるか、考え中である。


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