鶴岡東が日大山形破り連覇、3位は山形中央 秋の高校野球県大会決勝

鶴岡東―日大山形 一回、鶴岡東の松下(中央)は右越えに2点本塁打を放ち、三塁を回る=2024年9月28日、ヤマリョー、坂田達郎撮影

 第77回秋季東北地区高校野球山形県大会の決勝が29日、ヤマリョースタジアム山形(中山町)であった。鶴岡東は、松下哉大選手(2年)が初回に2点本塁打を放ち、3投手の継投で日大山形を零封。2年連続7回目の優勝を果たした。3位決定戦は、山形中央が東北文教大山形城北を破った。上位3校は10月の東北大会(福島県)に出場する。この大会の成績は、来春の選抜大会出場校を決める際の参考にされる。

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 延長タイブレークで敗れた28日の準決勝、日大山形戦。159球を投げきった山形中央の小坂楓投手(2年)が四回から登板し、気迫の投球を見せた。

 「疲れはあまりなかった」。要所では声も発しながら、伸びのある直球やカットボールを投げ込み、8回を投げて9奪三振、103球の熱投だった。

 背番号1で臨んだ今夏の山形大会2回戦。優勝した鶴岡東に1―2で敗れたが、5安打しか許さず完投した。「初回の2点で負けた」。悔しさをバネに、先頭打者や、各打者への一球目をより丁寧に投げようと意識する。

 この日は延長十回にスクイズを決め、押し出しの四球でサヨナラのホームも踏み、東北大会の切符を勝ち取った。「来春の選抜大会出場が目標。東北大会は苦しい展開になっても、全員で元気を出して頑張りたい」(坂田達郎)

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 山形県高校野球連盟は29日、今夏の甲子園で2試合を1人で投げきった鶴岡東の桜井椿稀選手(3年)に優秀投手賞を、ともに主軸打者としてチームを引っ張った東北文教大山形城北の小野村駆流選手(3年)、日大山形の遠藤海星選手(3年)に優秀野手賞をそれぞれ贈った。

 桜井選手には、台湾であった第13回U18アジア選手権で日本代表の準優勝に貢献し、全試合に打者、投手として出場したとして、日本代表の総務委員で帯同した県高野連の大場卓也理事長とともに特別表彰の栄光賞も授与した。

 3位決定戦後の表彰式で、桜井選手は「とてもいい経験ができたので、これからの野球人生を頑張りたい」と語った。(坂田達郎)

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