大谷翔平 メジャー史上6人めの40-40達成! “世界の盗塁王”福本豊が唸った一歩めの神業

劇的なサヨナラ満塁本塁打で40-40を達成した大谷。ヒーローインタビュー中に、チームメイトから手荒い祝福を浴びた(写真・USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 

「いま走ってて楽しいんと違う? 昨年から大きく進歩しているからね」

 

 そう語るのは年間106個、通算1千65個の盗塁日本記録を持つ“世界の盗塁王”こと、福本豊氏(76)である。

 

 大谷翔平(30)がメジャーでも、わずか5人しか達成していない40-40(40本塁打&40盗塁)を8月24日、レイズ戦の9回裏にサヨナラ満塁本塁打で決めた。過去この記録に最速で到達したのは、2006年ナショナルズ時代のアルフォンソ・ソリアーノで、出場試合数は147試合。大谷は126試合での達成で、史上最速となった。

 

 大谷は、過去に40本塁打以上は二度経験しているが、盗塁数は2021年に記録した21個が最多だった。偉業達成の裏で、進歩したといわれる盗塁技術に関して、福本氏はどう見ているのか。

 

 

「2023年と比べてスタートが格段によくなっているし、一歩めがスムーズに出ているからトップスピードに早く乗れる。しかも、彼は単純に走るスピードが速い。彼は投手でもあるから、手からは滑らないところもいいね」

 

 メジャートップの盗塁阻止数を誇るマリナーズのローリー捕手は39個めの盗塁を決められたとき、二塁への送球を諦めたほど。「たんに速いだけじゃなく、スタートもいい」と、福本氏と同意見だ。

 

 一方で、福本氏はメジャー投手の弱点を指摘する。

 

「メジャーの投手は大柄で手足は長いから、クイックがうまくできない。最初から諦めている投手もいますからね。僕が現役だったら100個くらいはできると思いますよ(笑)。とはいえ捕手の肩はいいから、大谷も投手の癖をしっかり研究しているのでしょう」

 

 メジャーで誰も達成していない45-45も完全に射程圏内に入った。

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