阿部詩、まさかの敗退に母が「無言の激励」…無神経なファンにも “神対応” で、もう吹っ切れた!

2回戦でウズベキスタン選手に敗れ号泣する阿部詩

 

 7月28日、パリ五輪柔道女子日本代表の阿部詩が、まさかの敗退を喫した。女子52キロ級、優勝候補と目されていたが、世界ランキング1位のディヨラ・ケルディヨロワ(ウズベキスタン)にまさかの一本負け。敗者復活に上がることすらできない、2回戦負けに終わった。

 

 敗退後の号泣姿がテレビ画面に大きく映し出され、「柔道の精神に反するのでは」といった指摘も相次いでいるが……。その後の彼女の様子はどうだったのか。

 

「敗退後、しばらくして詩選手が観客席に上がってきました。といっても、両親らが応援していた柔道関係者の席です。彼女の鼻のあたりは真っ赤で、相当泣き腫らした様子が伺えました。関係者の前に姿を現わすと、深々とお辞儀をしていました。笑みこそ浮かべていたものの、作り笑いに見えましたね」(現地記者)

 

 

 柔道はひとつの階級につき、予選から決勝までが1日でおこなわれる過密スケジュール。また、予選から準々決勝までが前半、準決勝以降が後半に分かれており、間に2時間ほど挟まれる。

 

 後半には、詩の兄・一二三の優勝がかかった試合が組まれていたが、詩は前のほうで観戦していた。その様子を見ていた観客が明かす。

 

「兄の決勝が始まるちょっと前に、どこかへ移動するのか、詩選手が席を立ったんです。出口付近には、お母さんが座っていました。詩さんが通りすぎる直前に、お母さんが立ち去ろうとする詩選手の手を不意にギュッと掴んだんです。

 

 なにか励ましの言葉をかけるのかなと思って見ていたのですが、お母さんは握った手をブンブンと振っただけでした。無言の激励に見えましたよ。『よく頑張ったね、お疲れさま』とでもいうようなメッセージを、お母さんはこの動作に込めたのでしょう」

 

 この日の後半には、泣きっ面とは違った表情も見せていたと言う。前出の観客が続ける。

 

「客席の外国人が、詩選手に2ショット撮影をお願いしたんです。『まさかの敗退が決まった後に、ちょっと無神経だな……』と思っていたのですが、彼女は笑顔で応じていました。1日の前後半で、気持ちを切り替えたのでしょう」

 

 敗退後の会見で、次回の五輪について聞かれると10秒ほど沈黙し、「落ち着いてから考えたいと思います」と明言を避けたが……詩はすでに前を向いているようだ。

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