「五輪とは思えない」初日からファウル16回、サポ爆竹&乱入…「警備体制どうなってんの」先が思いやられる五輪サッカー

グループリーグD組第1節で激突した日本とパラグアイ(写真・JMPA)

 

 パリ五輪開会式に先立ち、7月25日(日本時間)におこなわれたサッカー男子グループリーグD組第1節、日本対パラグアイの一戦は、日本が5-0で快勝した。D組は南米予選トップのパラグアイ、アフリカ予選トップのマリ、欧州予選4位通過のイスラエル、そしてアジア予選トップ通過の日本と、3大陸のトップが同居することから“死の組”と呼ばれている。

 

 優勝候補の一角のパラグアイに、このスコアは素晴らしい結果と言えるだろう。

 

 

 一方、日本はパラグアイのラフプレーに悩まされ続けた。前半25分、相手のMFウィルデル・ビエラがMF平河悠の右足を踏みつけ、レッドカードで一発退場。完全なアフタータックルで、近年注意深く判定される傾向にある踏み付けの反則だ。

 

 レッドカードを提示された選手は通常、次の1試合を欠場することになるが、ビエラはその行為の悪質性により数試合の出場停止処分が科せられる可能性がある。

 

 平河はこのケガがもとで交代となったが、新たに入ったMF佐藤恵允ほか、多くの選手がラフプレーを受け続けた。結局、パラグアイはファウル16回、イエローカード3枚、レッドカード1枚だった。

 

 Xでは、《平河大丈夫》《ラフプレー》などの関連ワードがトレンド入り。ほかにも、《パラグアイ、足踏むファールがやたら目立つな》《パラグアイのファウル酷すぎる》などの声が多く挙がった。また、パラグアイのラフプレーをうまくコントロールできなかった審判もやり玉に上がり、《パラグアイプレーが荒すぎる! 審判しっかり見てほしい!!》といった厳しい意見も。

 

 試合後、クリーンシート(完封勝利)に貢献したGK小久保玲央ブライアンが、「相手はフットボールをしていたのかなと疑問に思います」と怒りをあらわにしたのはもっともだ。

 

 また、日本戦より先に行われたB組のアルゼンチン対モロッコでも大騒動が勃発した。後半アディショナルタイム(AT)にアルゼンチンが1‐2から同点に追いつくゴールを決めるや、ピッチには爆竹が投げ込まれ、さらに観客がピッチに乱入する騒ぎに発展する。まだ残り時間があったため、主審はことを収めるため中断を判断。結果、中断はなんと約2時間にも及んだ。しかも混乱を避けるため、観客をすべてスタジアムの外に出し、続きの試合は無観客でおこなわれたのである。

 

 さらに、再開前にアルゼンチンが奪ったと思われた後半ATの同点ゴールがオフサイドで取り消しに。幾度もの大混乱の末、モロッコに軍配が挙がった。

 

 五輪の舞台で起きたサポーターの暴挙は、瞬く間に全世界に拡散。Xでは、大会主催側への疑問もポストされている。

 

《五輪とは思えない警備の甘さ》

 

《アルゼンチンはチームの施設に泥棒が入った、と言ってるし、モロッコサポから投げ込まれた発煙とはデカくて危険なサイズだったし、パリ五輪の警備体制どうなってんの…?》

 

《爆竹持ち込めるくらいのザルけいびなんでしょ?》

 

 欧州でもっとも人気が高いスポーツの一つであるサッカーで、初日からこれほどトラブル続きでは先が思いやられる。

 

 日本は28日のマリ戦に続き、31日にはイスラエルと戦う。フランス治安当局は、イスラエルの試合がおこなわれるときは通常より多い1000人態勢でテロへの警戒にあたるという。ただ、それでも足りないのではと不安な気持ちになってくる……。

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