古江彩佳、メジャー初優勝のセレモニーは「世界一華やか」高級シャンパンにベンツ、ロレックス、空からのプレゼントまで
我慢のゴルフが頂点を極めた。
女子ゴルフメジャー第4戦の『アムンディ エビアン選手権』最終日(2024年7月14日)がフランスのエビアンリゾートGCでおこなわれ、1打差2位でスタートした古江彩佳が1イーグル6バーディ、2ボギー「65」でプレー。最終18番ホールで通算19アンダーとなるイーグルを沈め、大逆転でメジャー初優勝を遂げた。
インスタートとなった古江は2番、3番で連続バーディを取るも、その後はボギーが先行。アイアンでいい位置につけるも、肝心なパットが決まらない。バンカーにも2度捕まった。
だが古江は、めぐってくるチャンスまで待つことができた。迎えた14番、バーディパットは10メートルを残していたが、気迫でねじ込んだ。
このバーディが古江を勢いづけた。15、16番で連続バーディを奪うと、18番では起死回生のイーグルパットを決めてメジャー王者に輝いた。
3歳から始めたゴルフ。2019年には、史上7人めとなる「富士通レディース」でアマチュア優勝を飾るなど、華々しい経歴を誇る24歳だ。若くして日本勢で史上4人めとなるメジャー優勝者になった古江だが、その優勝の価値に勝るとも劣らないのが、この日のシャンパンファイトだった。
優勝決定の瞬間、日本女子選手の喜びの輪が広がった。古江のもとに、まず西村優菜、西郷真央、勝みなみが駆け寄る。3人の手には、フランスを代表するシャンパン、『ヴーヴクリコ ロゼ ROSE ローズラベル 』の、しかもマグナムボトルが握られている。日本なら箱なしでも2万円を超える高級品だ。さすが賞金総額が大会史上最高の800万ドル(12億6300万円)となっただけあって、シャンパンファイトもケチらない。
ここにエビアンのメガ炭酸ボトルを持った山下美夢有も参戦し、古江の体はあっという間に泡まみれになった。
ホールアウト後のインタビューでは「本当に15番ぐらいまで我慢のゴルフだったんですけど、自分を信じてゴルフをやれたのが、最後いっぱいバーディを取れた。ありえないぐらい本当にうれしいです」と涙を流した。
海外ツアーでは2022年「トラストゴルフ スコットランド女子オープン」以来となる2勝めだが、もちろんメジャーは初。『エビアン選手権』は、その喜びに合うような優勝セレモニーを用意してくれていた。
優勝トロフィー、優勝賞金120万ドル(1億8950万円)、優勝商品のベンツとロレックスの授与式が終わると、今度は空からのプレゼント。自身も日の丸に身を包み、空を見上げていると日の丸を掲げたパラグライダーが降下してきたのだ。
「LPGAのメジャーは2013年から1つ増えて5大会となりましたが、『エビアン選手権』は歴史が最も浅い。マスターズですら、前年の優勝者が今年の優勝者にジャケットを着せる程度で、セレモニーは質素なものが普通です。
それを踏まえれば、今回の古江の優勝セレモニーは、空からのパフォーマンスを含めて、間違いなく世界で最も華やかでしょう」(ゴルフ記者)
実は古江はパリ五輪出場を逃していた。
「私はパリには優勝どころか行くこともできませんが、フランスでのメジャーで勝てて気持ちを晴らせたと思います」
こう語った古江。2024年7月14日、身長153センチのヒロインは、同じアスリートたちを勇気づける存在になったことは間違いない。
07/15 09:00
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