“LA野戦病院”と化したドジャース、世界一目指し「リミット直前トレード」であがる「大物選手」の名前
大谷翔平が所属のドジャースが、緊急事態に陥っている。日本時間7月10日、タイラー・グラスナウ投手が、腰の張りのため負傷者リスト(IL)入りすることが発表されたのだ。
今季、レイズから移籍してきたグラスナウは、韓国でおこなわれたパドレスとの開幕戦に先発するなど、ここまで18試合に先発し、8勝5敗、防御率3.47。ローテーションの中心として活躍し、オールスターにも選出されたが、当然、辞退となった。
これでドジャースはグラスナウ、山本由伸と、開幕1、2戦に先発した両投手をけがで失う形となったが、これだけではない。今季、トミー・ジョン手術から復帰したウォーカー・ビューラーをはじめ、先発陣だけでもダスティン・メイ、トニー・ゴンソリン、エメット・シーハンもIL入りの状態が続いている。また、昨オフに左肩を手術した、サイ・ヤング賞3回受賞のクレイトン・カーショウはオールスター後の復帰を目指していたが、やや遅れるとの見方が強くなっている。
先発陣だけではない。背番号17を大谷に譲って一躍、日本でも人気者となったジョー・ケリーをはじめ、救援陣からの離脱者も多数出ているのだ。
さらに、死球で左手を骨折したムーキー・ベッツ遊撃手、右わき腹痛で長期離脱のマックス・マンシー三塁手、左ひざ打撲のジェイソン・ヘイワード外野手のレギュラー3人も欠いている。投手、野手を合わせると、20人近い選手が離脱中で、ドジャースはまさに“野戦病院”状態に陥っているのだ。
ドジャースの目標はあくまでも世界一。現在ナ・リーグ西地区で独走状態のトップを走っているため、ポストシーズン進出は間違いないところだ。だが、昨季は地区シリーズでダイヤモンドバックスに3連敗したように、予測不能なポストシーズンに目を向ければ、こうもけが人が多いと、心もとない。そこで浮上するのが、7月31日に迫ったトレード期限の活用だ。
この時期が近くなると、トップ争いをしているチームは、下位に沈むチームから主力の獲得を目指す。現にドジャースは、3年前にナショナルズから若手数人との交換でマックス・シャーザー投手とトレイ・ターナー遊撃手という大物選手の獲得に成功していた。
「けが人が多いとはいえ、独走状態とあって、例年よりトレードに関しては静かなようです。ただ、動いていないわけではなく、今季ドジャース相手に好投したギャレット・クローシェイのトレードを持ちかけたようです。所属のホワイトソックスは全30球団ワーストの勝率。ドジャースは一度、断られましたが、交換条件を変えて再度、アタックする可能性はあります。
そのほかにも、下位に沈むチームでエース級の活躍を見せている投手、たとえばエンゼルスの左の技巧派であるタイラー・アンダーソン獲得の可能性があります。2年前まではドジャース所属だったので、溶け込みやすいでしょう。また、左ひざ半月板損傷で離脱中のマイク・トラウトに関しては、エンゼルスのファンでさえ低空飛行の続くチームに対し『(トレードで)トラウトを開放してやってほしい』といった声が多数、聞かれます。可能性は低いでしょうが『もしかしたら』と期待せずにはいられません」(現地記者)
大谷の活躍とともに、補強の行方にも注目だ。
07/11 05:59
Smart FLASH