大谷翔平 オールスター選出も「全体では6位」の厳しい理由…現地記者が語る「ドジャースの戦略ミス」
7月4日、メジャーリーグ機構(MLB)は、オールスター戦(16日・アーリントン)の先発野手を対象にしたファン投票の結果を発表し、ナ・リーグDH部門では大谷翔平が選ばれた。シュワーバー(フィリーズ)との決選投票で63%の票を集めた。DHでの4年連続4度めは史上初の快挙で、日本人選手に限って言えばイチロー(マリナーズ)以来2人め。両リーグでの選出となると、これまた初のことだった。
しかし、投票結果に疑問を持つ声もある。スポーツ記者が語る。
「6月27日に発表されたファン投票1次投票の結果は、ナ・リーグのDH部門では277万7173票で1位となりましたが、得票数はナ・リーグの3番め。先発出場が約束されるリーグ最多票は2年連続を逃していました。ちなみに1位は327万7923票のハーパーで、2位は317万5134票のボーム(ともにフィリーズ)となっています」
メジャー全体を見ても1位は342万7923票のジャッジ(ヤンキース)で、大谷は6位という結果だ。その差は60万票以上もある。メジャーを席巻し続ける大谷はなぜ、票を獲得できないのか? 現地記者が解説する。
「多くの要因がありますが、まず挙げられるのが、『ドジャースのオールスターファン投票への取り組み方』ですね。ファンに対して自軍の選手を積極的に投票するような呼びかけをしていません。それほど人気のないチームなどは、ファンにどのように投票し、1日に何回投票できるのかということを積極的に発信しています。そこは大きな差ですね。
次に、ドジャースのファン気質。そのうえチームはメジャーでもトップクラスの人気球団。『私がオオタニに投票しなくても、ほかに多くの人が投票してくれる。それなら私はほかの選手に入れてあげよう』という人がけっこういて、実際に私の友人にもそう語っていた人がいましたよ」
こうしたドジャースの“戦略不足”の背景には、ロスには目の肥えたファンが大勢いることがあるという。いくら地元だからといって、組織票のようなことはやりたがらないのが“お国柄”なのだという。
「また、大谷の人間性も関係していますね。野球の実力は凄まじいものがあるんですが、昨年までは一切プライベートに関して話が聞こえてこなかった。今年になって結婚や詐欺などいい話も悪い話もようやく聞こえてきましたが、多くの人が“人間・大谷”に関しては謎に思っていたんです。ですから“本当の人気”が出てくるのは、今年以降だと思っています。
最後は、あまり考えたくないのですが、地元びいきですね。実際、今回の投票結果に対しても『アジア人差別では』と一部で懸念する声もあります。
ただ、実力、実績は当然ピカイチ。プライベートの彼の姿も結婚を機に徐々に見えてきたし、人気はさらに高まっていきますよ」
何はともあれスタメンの確約は得た。狙うは自身初のオールスターでの一発だ。
07/05 10:35
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