ジュビロ磐田注目の新戦力5人。J1残留へ積極補強!横内昭展体制で期待の選手たち

【写真:Getty Images】

 明治安田J1リーグの2024シーズンは2月23日に開幕を迎える。昨季、J2を2位でフィニッシュし1年でのJ1復帰を果たしたジュビロ磐田は、今冬に期限付き移籍からの復帰も含めて16人の新戦力を迎えた。フットボールチャンネルでは、彼らの中から新天地での活躍が期待される5人を紹介する。
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●MF:平川怜(背番号37)
生年月日:2000年4月20日(23歳)
前所属:ロアッソ熊本
2023リーグ戦成績:41試合7得点9アシスト

 年代別日本代表に選出された経験を持つMF平川怜がロアッソ熊本からジュビロ磐田に加入した。ここ2シーズン、ベテランMF山田大記が怪我によりシーズンを通して継続的に稼働できていない中で、若手有望株の平川を獲得できたのは大きいだろう。

 平川は17歳でプロ契約を結んだFC東京では苦戦を強いられたが、2022年夏に完全移籍で加入した熊本でその能力を開花させた。2023シーズンはリーグ戦41試合に出場して7得点9アシストをマークしJ2ベストイレブンに選出され、天皇杯でもチームのベスト4進出の立役者となっている。22歳という若さながらキャプテンにも任命されて熊本の中心選手としてチームを牽引し、まさに充実のシーズンを送った。

 トップ下を主戦場とする平川は卓越したドリブルやパススキルでゲームをコントロールする。密集地帯でもボールを失わず、自らも積極的にフィニッシュに関与してチームの攻撃を活性化させていた。J2屈指の攻撃的MFへと成長した平川は、J1に再挑戦する。

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●FW:マテウス・ペイショット(背番号99)
生年月日:1995年11月16日(28歳)
前所属:アトレチコ・ゴイアニエンセ
2023リーグ戦成績:30試合6得点4アシスト(ブラジル1部、2部合計)

 ブラジル人FWマテウス・ペイショットがジュビロ磐田に加わった。昨シーズン磐田はJ2で3位となる計74ゴールをあげた一方で、2桁得点を記録した選手はおらず、J1を戦うにあたってゴールを量産できるFWの補強が求められていた。

 ペイショットはブラジルの複数クラブを渡り歩き、2021年7月にウクライナのFCメタリスト・ハルキウ(当時国内2部)に移籍した。加入後はリーグ戦16試合に出場し14ゴールをあげてリーグ得点王に輝いている。ペイショットはシュートテクニックもさることながら、身長190cmのフィジカルを活かしたポストプレーや高い打点の強烈なヘディングも武器としている。

 また、昨シーズンのチーム内得点王であるFWジャーメイン良は快速を武器にしている選手であり、ペイショットとはタイプが異なる。ターゲットマンにもなりえるペイショットは、試合途中にゲームの流れを変えるうえで大きな役割を担うことができるだろう。

●DF:西久保駿介(背番号26)
生年月日:2003年7月30日(20歳)
前所属:ジェフユナイテッド千葉
2023リーグ戦成績:12試合1得点0アシスト

 昨シーズンまでの主力選手であった鈴木雄斗が湘南ベルマーレに移籍したことにより、ジュビロ磐田は右SBの補強が必須になっていた。そこで獲得したのは、年代別日本代表の選出候補にもなり、若手のホープとして期待が寄せられている西久保駿介だ。プロ3年目の西久保は今季がJ1初挑戦となる。

 西久保はジェフユナイテッド千葉でプロキャリアをスタートさせ、2022シーズンはリーグ戦27試合に出場してプロ1年目としては上々のシーズンを送った。しかし2023シーズンは中盤戦以降ボランチから右SBにコンバートされた高橋壱晟が重用されたこともあり、シーズンを通して12試合の出場にとどまってしまった。

 それでも西久保が個人昇格を果たしたのはそのポテンシャルを評価されてのことである。身体能力に優れる西久保は高い守備力を持ち、空中戦でも強さ発揮することができる。2023シーズン第11節ロアッソ熊本戦ではコーナーキックからヘディングでゴールを奪った。

 攻撃面では正確なクロスも武器にしている。磐田には今シーズン、ターゲットマンになりえる身長190cmの大型FWマテウス・ペイショットも加入しており、西久保の持ち味がより活きる可能性もある。前任者の鈴木雄斗は昨シーズンJ2トップとなる10アシストを記録しており、その穴を埋めるためにも西久保には積極的な攻撃関与が求められることだろう。

●MF:レオ・ゴメス(背番号16)
生年月日:1997年4月30日(26歳)
前所属:ECヴィトーリア
2023リーグ戦成績:13試合1得点0アシスト(ブラジル2部)

 2024シーズン開幕に向けて、ジュビロ磐田は一挙に4名のブラジル人選手を獲得した。その中で、中盤での活躍が期待されているのがMFレオ・ゴメスだ。

ゴメスは当時ブラジル3部リーグに属していたECヴィトーリアに2022年4月に加入すると主力として20試合に出場し、クラブの2部昇格に貢献している。しかし翌シーズン、ヴィトーリアは2部リーグで優勝して1部昇格を果たすも、ゴメスは十分なプレー機会が得られず出場も13試合にとどまった。それでも、J2を戦っていた昨シーズンから磐田の課題となっていた守備面を改善するために、ボール奪取能力に長けたゴメスは助っ人として加入することとなった。

 ゴメスは主にボランチとしてプレーし、対人能力の高さを活かして相手を厳しくマークするファイタータイプの選手だ。また、パスやフィードの精度が高く、中盤から一気に攻撃を展開することも可能だ。海外初挑戦のゴメスには適応面において不安が残るだろうが、中盤の底で支えることのできる存在は心強い。

●MF:中村駿(背番号25)
生年月日:1994年2月24日(29歳)
前所属:アビスパ福岡
2023リーグ戦成績:13試合0得点3アシスト
  
 昨シーズンにJリーグYBCルヴァンカップ優勝を果たしたアビスパ福岡の中盤を支えたMF中村駿がジュビロ磐田に加入した。J1でのプレー経験豊富な中村の加入は、平均年齢25.2歳の若い昇格チームには心強い補強である。

 優れたパスセンスを持ったボランチの中村は、効果的な配球で味方のチャンスを創出することができる。キックの精度が高く、セットプレーキッカーとしても重宝される存在だ。2022シーズンの第30節清水エスパルス戦で決めた直接フリーキックは、残留争いの渦中にいたクラブを救ったゴールだった。

 また、中村は豊富な運動量を活かして守備面でも貢献することができる。磐田は昨シーズン44失点と、J1昇格3チームの中では昨季の失点数が最も多かっただけに、中村の中盤でのハードワークも鍵になることだろう。

 福岡での最終シーズンは怪我による長期離脱の影響に加え、復帰後に元サッカー日本代表MF井手口陽介がスタメンに定着していたこともあり継続的な出場機会を得ることができず、リーグ戦の出場は13試合にとどまった。しかし磐田に加入してからは早速その実力と経験が評価されていることをうかがうことができ、鹿児島ユナイテッドとのプレシーズンマッチには先発出場している。

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