サッカー日本代表、ベトナム戦全選手パフォーマンス査定。MVPは誰もが納得? 最低評価となったのは【アジアカップ2023】
サッカー日本代表は現地時間14日、AFCアジアカップカタール2023・グループリーグD組第1節でベトナム代表と対戦し、4-2で勝利を収めた。この試合での選手のパフォーマンス、そして監督の采配はどうだったのか。今回はA~Cの3段階で評価する(データは『Sofa Score』を参照)。
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●FW
細谷真大(背番号11)
ベトナム代表戦:46分 OUT
評価:C
アジアカップ初戦で先発に抜擢されたが、前半のみで交代となる悔しい試合に。パスを受ける動きの工夫がなかったことで、相手の3人のCBと中盤2枚に簡単に挟まれて起点となれず。タッチ数は途中出場の選手たちを含めて最少の11回に留まった。44分の決定機はシュートに持ち込むまではよい形だっただけに決めきりたかった。
上田綺世(背番号9)
ベトナム代表戦:46分 IN
評価:A
さすがの決定力と言ったところか。後半開始と同時に細谷真大と代わってピッチに入ると、前線に張りっぱなしではなく、効果的に下がってボールを受ける工夫が見られた。トータルで放ったシュートは1本だけだったが、そのワンチャンスを仕留めて、日本代表の勝利を決定づける豪快な一撃を叩き込んだ。
浅野拓磨(背番号18)
前田大然(背番号25)
ベトナム代表戦:出場なし
評価:なし
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●MF
遠藤航(背番号6)
ベトナム代表戦:フル出場
評価:B
主将としてのアジアカップ初戦は課題と持ち味がハッキリ出た試合に。セットプレーから喫した2失点のいずれにも関与。CKから相手にニアに入られた1失点目は所属するリバプールでも似たような場面があり、セットプレーでの対応には不安を残した。一方の攻撃時は積極的なプレーを披露し、45分に決まった南野拓実のゴールを芸術的な縦パスでアシスト。ダメ押しの4得点目のシーンも起点となっている。
守田英正(背番号5)
ベトナム代表戦:77分 OUT
評価:A
攻守にわたって安定感抜群だった。中央やサイド、ボックス内などプレーする位置を問わず、絶妙なポジショニングとパスワークで味方選手をサポートした。あらゆる局面で日本代表に優位性をもたらすと、チーム最多となる3つのラストパスを記録。63分にはボックス内から相手ゴールを強襲するシュートを放った。
南野拓実(背番号8)
ベトナム代表戦:84分 OUT
評価:A
2ゴールを決めた勝利の立役者で、この試合の文句なしのMVPだろう。CKのこぼれ球に詰めた11分のゴール、遠藤航からのパスを引き出して決めきった45分のゴールはいずれも冷静だった。守備でもボールを奪われた直後のネガティブトランジションの部分で抜群の存在感を発揮。高い位置でのボール奪取に貢献し、ベンチに退いた84分まで走り続けた。
佐野海舟(背番号26)
ベトナム代表戦:77分 IN
評価:B
年代別代表の経験がないため、今回のアジアカップが初の国際大会に。77分に守田英正と代わってピッチに入ると、その緊張を全く感じさせない堂々たるプレーを披露した。ダメ押しの4ゴール目の場面では、佐野のパスと3列目からの持ち運びが起点となった。
久保建英(背番号20)
ベトナム代表戦:84分 IN
評価:B
自らの実力を証明するのに1分も必要としなかった。84分に2ゴールの南野拓実に代わり、トップ下のポジションに入ると、直後に決定的な仕事を果たす。遠藤航、堂安律と連続して縦に速くパスを突けた中で、ボックス手前でボールを受けた久保はスムーズにターンして上田綺世にパス。勝利を決定づけるゴールをアシストしてみせた。
旗手 怜央(背番号17)
ベトナム代表戦:出場なし
評価:なし
●WG
伊東純也(背番号14)
ベトナム代表戦:フル出場
評価:B
前半は右サイド、後半は左サイドでフル稼働した。右サイドでのプレーは右SB菅原由勢とプレーしたいエリアが被って渋滞気味だったが、中村敬斗の途中交代で左サイドに移ってからは効果的なチャンスを演出。左サイドの深い位置までドリブルで突破してからマイナスに折り返すなど、欠場した三笘薫のようなプレーもみせた。
中村敬斗(背番号13)
ベトナム代表戦:63分 OUT
評価:A
カタールワールドカップ以降不動のレギュラーだった三笘薫の欠場に伴い、初戦のスタメンに抜擢された。そこまでプレーに関与することはなかったが、左SB伊藤洋輝との相性もよく、先制点の起点となるCKは2人の連係から獲得したものだった。最大の見せ場は2-2で迎えた45+4分。全盛期の元ブラジル代表MFフィリペ・コウチーニョを豊富とさせる内巻の強烈ミドルでチームを救った。
堂安律(背番号10)
ベトナム代表戦:63分 IN
評価:B
元日に行われたタイ代表との国際親善試合に続いて途中出場から攻撃のアクセントとなった。シュートを放つことはなかったが、85分のダメ押しゴールのシーンでは遠藤航からパスを受けると、すぐに久保建英へとボールを預けて得点の起点に。見事なコンビネーションでゴールに絡んだ。
●DF
板倉滉(背番号4)
ベトナム代表戦:フル出場
評価:A
怪我明けとは思えないパフォーマンスだった。守備の柱である冨安健洋が不在の中でも、対人戦でベトナム代表の選手たちを圧倒。地上戦(4/4)、空中戦(3/3)はともに全勝で、簡単に前線で起点を作らせなかった。ビルドアップにも安定感があり、2失点はいずれも板倉の責任ではない。上々の復帰戦だった。
谷口彰悟(背番号3)
ベトナム代表戦:フル出場
評価:A
カタールの地を知り尽くしている男が、欠場した冨安健洋の穴を埋めた。勇気を持って前に出る守備で相手の攻撃をシャットアウトし、インターセプト数はチーム最多の4回を記録。最後尾からドリブルで持ち運んでからの縦パスは攻撃の起点となり、相手のプレスを回避するにはうってつけだった。
菅原由勢(背番号2)
ベトナム代表戦:77分 OUT
評価:C
攻撃面は良かったが、被カウンター対応は少し安定感に欠けた。特に32分に相手を背後からスライディングタックルで止めてイエローカードを貰った場面はヒヤリとした。一方で前向きの守備では良い場面もあり、強豪との対戦が続く決勝トーナメントに向けてコンディションを上げたいところ。
伊藤洋輝(背番号21)
ベトナム代表戦:フル出場
評価:A
今季より所属クラブで、本格的に左SBでプレーしている成果もあってか、上々のパフォーマンスだった。基本的には後方から左WGの中村敬斗のサポートをしつつ、同選手が内側に絞って大外のレーンを空けると思い切って攻撃参加。相手の守備の目線をズラすのに効果的だった。守備も安定していた。
毎熊晟矢(背番号16)
ベトナム代表戦:77分 IN
評価:B
77分から菅原由勢に代わって途中出場。同じタイミングでピッチに立った佐野海舟と同じく年代別代表の経験がなく、国際大会も初めてだったが落ち着いていた。すぐにゲームに馴染み、12本全てのパスを成功させたことからも冷静ぶりがわかるだろう。
町田浩樹(背番号15)
渡辺剛(背番号24)
ベトナム代表戦:出場なし
評価:なし
●GK
鈴木彩艶(背番号23)
ベトナム代表戦:フル出場
評価:C
ほろ苦いアジアカップデビューとなった。1失点目は仕方ないが、2失点目の場面ではボールを弾く位置が甘くこぼれ球を詰められてしまった。全ての責任が彼にあるわけではないが、相手FWが反応しづらいような強いボールを弾きたかった。配球面でも中途半端なパスがあるなど、試合を通して経験不足な一面がみられた。
前川黛也(背番号1)
野澤 大志ブランドン(背番号12)
ベトナム代表戦:出場なし
評価:なし
●監督
森保一監督
評価:C
攻守において戦術的だったフィリップ・トルシエ監督率いるベトナム代表に対して、前半終了まで修正することなく静観。後半の追加点も含めて、監督の修正力というよりは、選手のクオリティに助けられたことの方が要素として大きい。ベトナム代表以外にもセットプレーに強い代表チームがあるため、攻守両面で整備した方が良さそうだ。
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01/15 12:03
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