マラドーナの息子がスペイン5部クラブの監督に就任 「私の苗字は忘れて欲しい」

マラドーナ マラドーナ・ジュニア

 元アルゼンチン代表のレジェンドのディエゴ・マラドーナ氏の息子であるディエゴ・マラドーナ・ジュニア氏が、テルセーラ・フェデラシオン(スペイン5部リーグに相当)を戦うUDイバーラの監督に就任。チームに合流して意気込みを語った。25日、スペインのテレビ番組『エル・チリンギート・デ・フゴネス』が報じた。

 1986年にナポリで誕生したマラドーナ・ジュニア氏は現在38歳。当時ナポリの英雄として活躍していたディエゴ・マラドーナと、愛人のクリスティアーナ・シナグラ氏との子供として生まれた。当時、マラドーナ氏にはアルゼンチンでプレーしていた十代のころから交際していたクラウディア・ビジャファーネ氏というパートナーがおり(後に結婚し、離婚)、マラドーナ・ジュニア氏の認知を巡って裁判沙汰になった。最終的に、マラドーナ・ジュニア氏がマラドーナ氏の実子であることが立証されたが、しばらくの間マラドーナ氏は息子との交流は拒否。しかし更に年月がたったのちにマラドーナ氏は息子を受け入れ、親子としての関係が構築されていた。

 そんなマラドーナ・ジュニア氏は選手としてはナポリの下部組織でプレーし、14歳の時にU-17イタリア代表に選出されるほど有望であった。しかし、プロ選手としてはセリエDが一番高いレベルのカテゴリーでのプレーとなり、その後はビーチサッカーのイタリア代表として2009年のW杯に出場するなど、活躍の場を広げていた。

 そして今回、マラドーナ・ジュニア氏がUDイバーラの監督に就任。チーム合流初日のトレーニングでは選手たちに対しアルゼンチン訛りのスペイン語で「私の苗字は忘れて欲しい。そんなの何の役にも立たない。簡単でないことはわかるけれど、忘れて欲しいんだ」と話しかけ、『サッカー界の偉人の息子として』ではなく『一人の人間として』接して欲しいことを伝えた。

 更にマラドーナ・ジュニア氏は「勝つためにここにきた。負けるために、5人の子供たちと飛行機で5時間の距離に残してきたわけじゃない」と、現在13位のチームを浮上させる意気込みを語った。

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