アルゼンチンはベネズエラとドロー、指揮官はピッチ状態に苦言「試合をしていい環境ではない」

リオネル・スカローニ

 FIFAワールドカップ26南米予選・第9節が10日に行われ、アルゼンチン代表は敵地でベネズエラ代表と1-1で引き分けた。試合後、リオネル・スカローニ監督が会見に出席。その様子をAFA(アルゼンチンサッカー協会)が伝えた。

 アルゼンチン代表は10月シリーズ初陣ではベネズエラ代表の本拠地に乗り込んだが、会場の『エスタディオ・モヌメンタル・デ・マトゥリン』では、大雨の影響によりピッチ上のいたるところで水たまりが発生。従来より30分遅れてキックオフを迎えたが、水はけが悪いピッチの上でボールは思うように転がらず、グラウンダーのパスは止まってしまうという異常事態に。そのなかでも両チームできる限りを尽くし、アルゼンチン代表は13分にセットプレーの流れから、DFニコラス・オタメンディベンフィカ/ポルトガル)が先制弾。一方、ベネズエラ代表も65分、左からのクロスボールをFWサロモン・ロンドン(パチューカ/メキシコ)が頭で叩き込み、試合は1-1のドローで終了した。

 試合後、スカローニ監督は「ピッチコンディションが公式戦を開催できる状態ではなかったことは明らかだ。間違いなく試合をしていい環境ではない」と苦言を呈した。「誰が悪いとかではなくて、試合ができないときはできないんだ。今日のピッチを見れば誰の目にも明らかじゃないか。我々はこれまでもあらゆる困難に直面し、その度に適応してきた。だが、これは今日の1試合だけで片付けていい問題ではない。南米予選全体に影響を及ぼしかねない問題だ」と試合運営方法の見直しを提言した。

 一方で、試合内容については「我々には何度か明確なチャンスがあった一方で、彼らもロングボールを用いて、特にボックスの外から多くのトライをした。あの内容であれば、この結果は妥当だと思う」と冷静にコメント。また、対戦相手のベネズエラ代表については「個人的には、彼らに予選を突破してほしい。その資格があると思う。コーチングスタッフも、スタジアムが作った雰囲気も、熱狂的で素晴らしかった」という言葉で称賛し、初のFIFAワールドカップ出場権獲得へ向けてエールを送った。

「競技の面でも、レベルが上がっていることを強く実感した。若い選手もたくさん育っている。彼らのようなチームと対戦できることは、我々にとって大きな喜びだ」

 アルゼンチン代表は9月シリーズ最終戦のロンビア代表戦を1-2で落としていたため、これで南米予選は2戦未勝利に。3試合ぶりの白星を目指す次節は15日に行われ、『エスタディオ・マス・モヌメンタル』にボリビア代表を迎える。

【ハイライト動画】アルゼンチンはベネズエラとドロー

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