“大黒柱”欠場の大ピンチ…トッテナム戦で想定されるアーセナルの中盤オプションは?

(左)からユリエン・ティンバー、カイ・ハフェルツ、ジョルジーニョ、レアンドロ・トロサール、オレクサンドル・ジンチェンコ

 21年ぶりのプレミアリーグ制覇を目指すアーセナルが早くも今シーズンの山場を迎えている。

 2019年末に就任したミケル・アルテタ監督の下で復活を遂げたアーセナルは、2シーズン連続でマンチェスター・シティと熾烈な優勝争いを展開。結果的にタイトルは獲得できなかったものの確かな競争力を示し、覇権奪還への期待は膨らむ一方だ。アルテタ体制6年目の今シーズンはイタリア代表DFリッカルド・カラフィオーリやスペイン代表MFミケル・メリーノといった新戦力を獲得し、ここまで2勝1分とまずまずのスタートを切っている。

 今週末には“宿敵”トッテナムとのノースロンドン・ダービーを控えているアーセナルだが、スカッドの台所事情は厳しいものとなっている。中盤の即戦力として期待されたメリーノは加入直後の練習で肩を負傷し、イングランド代表MFデクラン・ライスは前節ブライトン戦での退場により出場停止。さらにはノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴーアが代表戦で足首を負傷し、少なくとも3週間程度は戦列を離れる見込みと報じられている。

 ライスとウーデゴーアが欠場するとなればアーセナルにとっては大打撃だ。昨シーズンより絶対的主力として活躍している前者はボール奪取力や守備範囲の広さに加え、前線への果敢な飛び出しやセットプレーのキッカーを務めるなど攻撃面での存在感も抜群。キャプテンも務める後者はファイナルサードで創造性やクオリティの高さに加え、前線からのハイプレスも惜しまず、アルテタ監督の戦術における最重要人物と言っても過言ではない。

 こうした状況のなかで注目が集まるのがアルテタ監督の中盤の起用法だ。『スカイスポーツ』や『イブニング・スタンダード』といった現地メディアは、ライスとウーデゴーア、メリーノを欠いた中で想定される中盤のオプションを考察。ガーナ代表MFトーマス・パルティのスタメン起用は確実としつつ、残りの2枠について起用の可能性がある選手を列挙している。

 濃厚とされているのが、ここまでセンターフォワード(CF)での起用が続いているドイツ代表FWカイ・ハフェルツを中盤に落とすプラン。昨シーズン前半戦に左インサイドハーフ(IH)での起用が続いていたことから、現実的な選択肢であると報じられている。しかしながら、ハフェルツの最前列での貢献度やCFを主戦場とするブラジル代表FWガブリエウ・ジェズスの状態が不透明であることを考慮すると、ベルギー代表FWレアンドロ・トロサールが中盤に入る可能性もある模様。その場合には、左ウイング(WG)にブラジル代表FWガブリエウ・マルティネッリ、もしくは新加入のイングランド代表FWラヒーム・スターリングが入る見込みだという。または、トロサールをCF、ハフェルツを中盤で起用することも考えられる。

 加えて、システムを4-2-3-1に変更し、イタリア代表MFジョルジーニョをトーマスの“相方”として起用する可能性もあるようだ。この場合、中盤の攻撃的ポジションにはハフェルツやトロサール、スターリングが入るものと見られている。また、オランダ代表DFユリエン・ティンバーやウクライナ代表DFオレクサンドル・ジンチェンコの中盤起用もオプションの一つに含まれていると各メディアは指摘している。

 アルテタ監督の起用法に注目が集まるノースロンドン・ダービーは、日本時間15日の22時にキックオフを迎える。

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