8強最後の1枠はトルコ! CBデミラルが2発、オーストリアの猛攻を凌ぎ4大会ぶりの準々決勝へ

メリフ・デミラル

 EURO2024・決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)が2日に行われ、オーストリア代表とトルコ代表が対戦した。

 今大会、グループDに入ったオーストリア代表は、初陣こそフランス代表に0-1で敗れたものの、そこからポーランド代表に3-1、オランダ代表に3-2で勝利し、2連勝を飾ってグループ首位通過を果たした。

 一方、トルコ代表はグループFの初陣でジョージア代表を3-1で破ると、第2節ではポルトガル代表に0-3と完敗を喫したが、最終節でチェコ代表を2-1で下し、2位で決勝トーナメントへ進んでいる。

 準々決勝最後の1枠を懸けた一戦に向けて、オーストリア代表はコンラート・ライマー、マルセル・サビツァー、マルコ・アルナウトヴィッチらがスタメン入り。パトリック・ヴィマーは出場停止となる。対するトルコ代表は、メリフ・デミラル、オルクン・コクチュ、アルダ・ギュレルらが先発名を連ねた。だが、サメット・アカイディンとハカン・チャルハノールと主力2名が出場停止のためメンバー外となっている。

 試合はキックオフ直後、トルコ代表が右コーナーキックを獲得。ギュレルが左足でボールを入れると、これがボックス内で相手に当たってゴール方向へ。GKパトリック・ペンツが何とか触ったものの、こぼれ球をデミラルが押し込み、トルコ代表が幸先良く先手を取った。

 先手を取ったのはトルコ代表だったが、その後はオーストリア代表が試合のペースを握る。失点直後の3分にはクリストフ・バウムガルトナーがボックス右から右足を振り抜くも、シュートはわずかにゴール左へ外れる。前半終盤にも、ロジャー・シュミットが右サイドから上げたグラウンダーのボールにバウムガルトナーがダイレクトで合わせたが、ここも枠を捉えきれなかった。

 トルコ代表の1点リードで後半へ折り返しても、試合の様相は大きくは変わらず、オーストリア代表が攻撃的な姿勢を貫いたが、59分にはトルコ代表が大きな大きな追加点をゲット。再び右コーナーキックの場面で、ギュレルが左足で正確なボールを送ると、ニアサイドへ入ったデミラルがドンピシャリでヘディングシュートを沈めた。

 後がなくなったオーストリア代表は、ここからさらに猛攻を見せる。まずは66分、サビツァーの蹴った右コーナーキックをニアサイドでシュテファン・ポッシュが頭で逸らし、最後はファーサイドでフリーになったミハエル・グレゴリチュがダイレクトで押し込んで1点を返した。

 ここから試合の終盤にかけては、猛攻に出るオーストリア代表の攻撃をトルコ代表が耐え凌ぐ時間が続く。前半と同様に、バウムガルトナーが幾度となくゴールを脅かしたが、GKメルト・ギュノクを中心になんとか我慢し、試合はこのままタイムアップを迎えた。

 この結果、トルコ代表が3位に入った2008年大会以来、4大会ぶり3度目の準々決勝進出を決めた。一方、オーストリア代表はグループステージで見事な戦いを見せており、初のベスト8入りも期待されたが、無念のベスト16敗退となった。

 この後、オーストリアは6日、準々決勝でオランダ代表と対戦する。

【スコア】
オーストリア代表 1-2 トルコ代表

【得点者】
0-1 1分 メリフ・デミラル(トルコ代表)
0-2 59分 メリフ・デミラル(トルコ代表)
1-2 66分 ミハエル・グレゴリチュ(オーストリア代表)

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