【宏太’Sチェック】J1札幌が残り4試合で勝つためには先制点が大事

J1札幌

◇J1第34節 札幌2-0名古屋(19日・豊田スタジアム)

 勝たなければいけないプレッシャーのある中で勝つことができたのは大きかった。前の選手が空いていても簡単にパスを出すのではなく、自分の前にスペースがあればドリブルで仕掛けたり、工夫が見られた。

 両サイドの働きが何より効いていた。右は近藤が深くまで切り込んで先制点をアシストしたように、しっかりと戦い通した。左は朴が守備で相手の攻撃を”無“にする程、封じ込んだ。相手のいい部分を消せる朴の感覚はすごいものがあると改めて感じさせてくれた。

 前半はプレスがかからず、後手後手になって不安定な部分も見えた。相手がボールを動かしている時は自分たちも動いてスライドするなどし、相手にいい状態をつくられた時には止まって準備しないといけないのだが、フラフラッとしたプレッシャーにしか行けていなかったから、チェックが遅れてかわされていた。途中から要所要所できちんとプレーしていたから勝利にはつながったが、そこは再確認しなければいけない。

 他も勝ち点を積み上げたので、正直、残留の可能性は5%くらいかと思う。ただ札幌が勝てば、現時点で13位までの勝ち点41以内のチームを焦らすことができる。残り4試合を勝つためには先制点が大事。先に得点することに全てのパワーを注ぐくらいの気持ちでやっていい。取ったらしっかり守って、奪いどころをつくってショートカウンターを狙う。生き残るためにはやることを徹底していくしかない。

(吉原 宏太、1996~99年札幌FW)

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