J1磐田 首位・広島に1ー2惜敗…降格圏抜け出せぬもDF松原后「だれ一人諦めていない」

後半7分、磐田・松原后(中央)がセットプレーから同点ゴールを決める(カメラ・里見 祐司)

◇明治安田J1リーグ 第33節 広島2-1磐田(6日・ヤマハ)

 降格圏・18位のジュビロ磐田は首位の広島に1―2で黒星。2連敗で勝ち点を伸ばせず、17位・京都との差は6に広がった。今季初めて3バックの布陣で臨み広島の強みを消したが、前半41分に失点。後半7分にDF松原后(28)のゴールで追いついたものの、同33分に勝ち越し点を奪われた。

 後半アディショナルタイムは5分。勝ち点1を目指して磐田は攻め続けた。ジョゼのクロスにジャーメイン、渡辺、ペイショットの長身FW3人が飛び込んで行く。山田のクロスに合わせて西久保がヘッド。だが2点目は遠かった。試合終了の笛にイレブンは肩を落とし、横内昭展監督(56)は「熱い応援には感謝しかない。申し訳なく思っています」とスタンドのサポーターに頭を下げた。

 この試合までリーグ戦10戦負けなしで首位を快走する広島に、3バックで対抗。ミラーゲームで1対1の戦いに持ち込んだ。「つぶしに行くところがハッキリして、集中してできた」とDF鈴木海音(22)。広島FWアルスランを徹底マークし、前半40分間は広島にゴールを許さなかった。

 同41分のセットプレーで先制を許したが、後半7分のCKで反撃。MF中村駿(30)のクロスをリカルドグラッサが頭で落としたところに、松原が足を伸ばして押し込んだ。「折り返しが来ると思った」というセンスを生かして同点だ。チームとしても3戦ぶりの得点にスタジアムが沸いた。

 だが守り切れなかった。正確なクロスを右から上げられ、逆サイドからヘディングをたたきこまれた。シュート数は4対18。全員がゴール前で体を張っていただけに「勝ち点を取りたかった」と中村は悔しがった。

 残り6試合。J1残留への道は険しいが「だれ一人諦めていない」と松原。次は19日のC大阪戦。「オプションとして計算できる」(監督)という3バックも武器にして戦っていく。

(里見 祐司)

ジャンルで探す