J1札幌のタフガイDF朴が首位・町田に走り勝つ…21日・アウェー戦「自分が走れば相手も疲れさせられる」

利き足の左でパスを出すJ1札幌DF朴(カメラ・砂田 秀人)

 J1北海道コンサドーレ札幌の“タフガイ”ことDF朴珉奎(パク・ミンギュ、29)が首位撃破へ走り、戦う。札幌は19日、アウェー・町田戦(21日)へ、大和ハウスプレミストドームサブグラウンドで調整した。7月に加入した朴は、スタメンで出場した全5戦で走行距離、スプリント回数ともチーム3位以内を記録している。持ち前の運動量で、相手が狙いとするセカンドボールを回収して好機をつくらせず、2試合ぶりの勝利につなげる。

 負けず嫌いの血が騒いだ。14日の東京V戦での敗戦から5日が経過した19日、札幌・朴の語気が強まった。「ヴェルディ戦の負けが悔しくて、3~4日、眠れなかった。いつもはそんなことはなかったが、残留するには重要な試合だったから」。無念を晴らすべく臨む首位・町田戦へ「相手の順位や、相手どうこうではない。自分たちは常に勝ち点3を取らないといけない立場。そのためにいい準備をして臨めば、良い結果は得られる」。表情を引き締め、2戦ぶり勝利だけを見据えた。

 持ち味を生かす。7月に加入後、8月10日の福岡戦から先発出場し、5試合を3勝1分け1敗の好結果に結びつけた。原動力となるのはタフネスぶり。走行距離はいずれも10キロを超え、3試合がチームトップ。スプリント回数は5戦中4試合で1位を記録している。「自分が走れば相手も疲れさせられる。あとは精神力で走り切るだけ」。町田は豊富な運動量を生かしてロングボールからのこぼれ球を攻撃に結びつけてくる。朴の走力は間違いなく効果的。「自分はセカンドボールを取ることに力を注ぎたい。そこが重要になる」。相手の良さをつぶす。自由にはさせない。

 ユーチューブの日本語講座で勉強を重ねて「上げろ、後ろ、前、左、右」など日本語で指示できるように。連係面は日々向上している。来日直後は外食も多かったが、新婚の妻が作る料理を食べ、穏やかな時を過ごせている。心身とも充実して迎える明日の一戦。「失点を0に抑えれば勝てるチャンスは十分にある。残留のために全力を尽くしたい」。勝ち点3だけを狙い、朴がピッチに立つ。

(砂田 秀人)

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