サッカー日本代表に性加害疑われる行動…「若年層から教育していく」JFA湯川専務理事が見解

 日本サッカー協会(JFA)の湯川和之専務理事が19日、都内で理事会後に会見し、7月に不同意性交容疑で逮捕され、不起訴処分となったMF佐野海舟(マインツ)の日本代表招集について見解を語った。

 佐野は7月14日未明、東京・文京区のホテルで知人男性2人と共謀して女性に性的暴行をした疑いで同日逮捕された。佐野は同29日に不起訴で釈放され、ドイツ1部リーグで開幕から3試合連続で先発出場している。一方、9月に26年北中米W杯アジア最終予選に臨んだ日本代表メンバーには招集されていなかった。

 湯川専務理事は「呼ぶ・呼ばないという環境がどうなのかをしっかり考慮した上で判断していくと思う。サッカー協会の中では、呼ぶ・呼ばないを含めてだが、しっかりプレーできる状態かどうかの判断もある。招集ごとなので、我々がリクエストして、リリースする義務はあるが、そこはクラブとの話し合いにもなる」と話した。

 日本代表においては、FW伊東純也(Sランス)が今年2月のアジア杯中に週刊誌で報じられた準強制性交致傷の疑いが8月に不起訴処分となり、9月に約7か月ぶりに復帰した経緯がある。佐野、伊東ともに不起訴処分とはなったが、日本サッカー界の模範となるべき日本代表の選手が性加害を疑われる行動をしたことについて、日本サッカー協会の再発防止や危機管理も問われている。

 湯川専務理事は「今回は性的なところではあるが、今後はコンプライアンスも含めて、トッププレーヤーになったからやるということではないと思うので、若年層のところから教育していかなければいけない。JFAだけでなく、Jリーグのクラブやアカデミー、加盟団体の都道府県サッカー協会を含めて、啓発活動をしっかりやっていかなきゃいけない。その上で、こういうことが起きた時にどう対処するか、誠心誠意務めていかなければいけない。若年層から教育や指導をしっかりやっていく」と強調した。

ジャンルで探す