「韓国伝説の記録がこんなにも早く抜かれるとは信じられない」韓国メディアが大谷翔平の「48-48」で秋信守の持つアジア記録を抜いたメジャー通算219本塁打に驚嘆

 ドジャースの大谷翔平(30)が17日(日本時間18日)、敵地ローンデポ・パークで行われたマーリンズ戦で「1番・DH」で先発出場、3回に5試合ぶりの48号2ランを放って「48本塁打&48盗塁」とし、前人未到の「50-50」へ“準王手”をかけた。同時にメジャー通算本塁打も219本としてレンジャーズなどで16年間プレーした韓国の秋信守(42、現SSGランダース)のアジア出身選手の最多本塁打記録を抜いて単独トップに立った。韓国メディアは「こんなにも早く破られるなんて信じられない」などと称賛の言葉を並べた。

「アジア人選手の通算最多本塁打記録を上回るヒーローに」

 WBCを制した思い出深いスタジアムで、大谷がまたひとつ歴史を塗り替えた。
 4点を追う3回一死一塁で回ってきた第2打席。マーリンズの先発右腕ダレン・マコーガン(28)が、カウント1-1から内角低めへ投じた132キロのスライダーを完璧にとらえると、打球は、瞬く間に4階席に相当するライトスタンドの2階席へ到達した。
 敵地でのブレーブス4連戦で本塁打、盗塁ともになしだった大谷が5試合ぶりに放った48号。前人未到の「50-50」へ本塁打、盗塁ともにあと「2」に迫ったメジャー通算219号は、同時にアジア出身選手によるメジャー通算最多本塁打記録を塗り替えた。
 レンジャーズなどで16年間プレーした韓国野球界のレジェンド、秋信守の記録に並んでいた大谷が、メジャー7年目で単独トップに立った瞬間を、同国メディアの『OSEN』は、「こんなにも早く破られるなんて信じられない」と驚きを込めながら、最大級の賛辞を贈った。
「ドジャースの大谷翔平が、アジア出身選手で最も多くの本塁打を放って主人公の座に君臨した。この日のマーリンズ戦で、5試合ぶりとなる今シーズン48号を放った大谷は通算219本塁打として、韓国野球界の伝説の記録となる通算218本塁打をメジャー16年間で作った秋信守をたった7年で上回った。それだけではない。大谷はあと2本塁打と2盗塁をマークすれば、メジャーリーグの長い歴史上で初めて50本塁打と50盗塁を同じシーズンに達成する」
 同じく韓国メディアの『Sports Seoul』は、過去に誰も成し遂げていない「50-50」を「Icing on the cake」という表現で伝えた。和訳すれば「さらなる喜び」となる。
「アトランタでの4連戦で沈黙していた、大谷のホームランクロックが再び時を刻みはじめた。場所をマイアミに移した初戦でホームランキャノンを発射した大谷は、彼のキャリアにおける219本目のアーチを放ち、秋信守が持っていたアジア人選手の通算最多本塁打記録を上回るヒーローになった。しかも、私たちには『Icing on the cake』がある。50本塁打と50盗塁を同時に達成する前例のない偉業へ。残り11試合となったレギュラーシーズンで、大谷のバットと足から目が離せなくなってきた」
 大谷にアジアの最多本塁打記録を更新された秋信守は、2005年のマリナーズを皮切りにインディアンス(現ガーディアンズ)、レッズ、レンジャーズに所属。16年目だった2020年をもってMLBでのキャリアに幕を降ろし、翌年からは韓国のSSGランダースでプレー。今年4月には米韓通算2000本安打をマークしている。

 

 

韓国メディアの『SPOTV NEWS』は、11日(日本時間12日)のカブス戦で大谷に並ばれた直後に秋信守を直撃した記事を掲載。今シーズン限りでの現役引退を表明しているレジェンドは、大谷が、日ハムからエンゼルスに移籍し、二刀流の活躍を演じた2018年の時点で“この日”が訪れるのを予感していたと語っている。
「記録はいつか破られるものだ。大谷がメジャーリーグに来たときから、自分が持っているすべての記録を彼が破ると思っていた。僕はホームランをたくさん打つ選手でも、盗塁をたくさんする選手でも、打率が高い選手でもなかった。とにかく長い間プレーして、ある程度安定したプレーをしてきたから記録も蓄積されたと思う。対称的に彼はとんでもない才能の持ち主だ。いまでも信じられないと思っている。なので、自分の記録が彼に破られることはまったく気にしていなかった」
 メジャー通算で1652試合に出場し、218本塁打を含めて通算1671安打をマーク。打率.275、782打点、157盗塁を積み重ねた秋信守のキャリアに敬意を表しながらも、韓国メディアはアジアを飛び越えて、メジャーの歴史を次々と塗り替えている大谷の一挙手一投足に熱い視線を注いでいる。
 たとえば『MK Sports』はドジャースの球団記録にも言及している。
秋信守の半分以下のキャリアで、アジアで歴代最強のスラッガーになった大谷は、1シーズンで48本塁打を放ち、エイドリアン・ベルトレに並ぶ歴代2位の選手になり、ショーン・グリーンが持つ球団記録にあと1本と迫っている。残り11試合で、未来永劫において大谷以外の選手には不可能とされている『50-50』クラブに入会すれば、自動的にこれらの球団記録をも破ることになる」
 ナ・リーグ西地区優勝へのマジックナンバーを「8」とした10連戦中のドジャースは、日本時間の今日19日、明日20日のマーリンズ戦の後、本拠地のドジャースタジアムに戻り、ロッキーズと3連戦。歴史を変える大偉業達成の“Xデー”を韓国のファンも心待ちにしている。

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