G党で宮崎にも沖縄にもCSにも行った石塚裕惺内野手、憧れの坂本勇人に「近づき超えたい」

 プロ野球のドラフト(新人選手選択)会議で、巨人に1位指名された埼玉・花咲徳栄高の石塚 裕惺ゆうせい 内野手(18)。幼少の頃から巨人ファンで、憧れは坂本勇人選手だ。指名を受け、「一緒に野球ができるのは不思議な気持ち」と感激に浸った。

巨人からドラフト1位で指名を受けチームメートに胴上げされる花咲徳栄高の石塚裕惺内野手(中央)(24日午後8時22分、埼玉県加須市で)=岩佐譲撮影

 石塚選手は、加須市にある高校の校長室でテレビ中継を見守った。最初の1位指名が終わり、2度目の入札が始まると、上を向いたり、目を閉じたり緊張感を漂わせた。抽選で阿部慎之助監督が交渉権を獲得すると一瞬、口元を引き締め、すぐに頬を緩めた。

 父の康直さん(49)らの影響で、物心ついた頃から巨人が大好きだったという。小学校に入学する前には宮崎県へ、小学3年の時は沖縄県へ春季キャンプを見学に行ったほどだ。

巨人から1位指名を受け、タオルを手に打撃フォームを披露する花咲徳栄高の石塚裕惺(24日)=岩佐譲撮影

 東京ドームにも観戦に行き、阿部監督の現役時代を見てきた。特に、坂本選手には「華がある」と魅了されてきた。今月21日はセントラル・リーグのクライマックスシリーズ最終戦をスタンドで観戦。坂本選手の気迫のこもったプレーを目に焼き付けた。高卒で同じ右打者の遊撃手としてプロ入りする自分を重ね、「近づき、超えられる選手になりたい」と目を輝かせた。

 指名直後、康直さんに電話で報告すると「これからが大事だ」と言われたという。中学3年の時に亡くなった祖父も大の巨人ファン。石塚選手は「いい報告ができます」と、一緒に応援した日々に思いを寄せた。

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