ダルビッシュ、大谷翔平との対戦で「間」に工夫…空振り三振・一ゴロ・投ゴロの完勝

ドジャースとの地区シリーズ第2戦に登板したパドレスのダルビッシュ(6日、米ロサンゼルスで)=AP

 【ロサンゼルス=帯津智昭】米大リーグは6日、ナ・リーグの地区シリーズ(5回戦制)が行われ、ダルビッシュと松井が所属するパドレス(西地区2位)が、大谷と山本のドジャース(西1位)に10―2で大勝し、対戦成績を1勝1敗とした。先発のダルビッシュは7回3安打1失点で勝利投手になり、1番指名打者で出た大谷を3打数無安打に抑えた。大谷は4打数無安打、2三振で、レギュラーシーズンを含めた連続試合安打は13で止まった。千賀のメッツ(東3位)はフィリーズ(東1位)に6―7でサヨナラ負けし、1勝1敗となった。

ドジャースの上位打線封じ、勝利呼び込む

 百戦錬磨の右腕は、重圧に押し潰されることも、敵地の雰囲気にのまれることもない。「全く緊張もなかったし、本当に落ち着いていた」。連勝を狙うドジャースの前に、パドレスのダルビッシュが立ちはだかった。

 注目の大谷との対戦では、「(球を)長く持ったり、脚を上げている時間を変えたり」と工夫を凝らしつつ、持ち味の多彩な変化球を駆使して対抗した。結果は空振り三振、一ゴロ、投ゴロ。完勝だった。

 「全員の一球一球に集中する」と腕を振り、2番ベッツ、3番フリーマンを封じたことも大きなポイントだ。一回にベッツが放った本塁打かという飛球を左翼手プロファーが、四回のフリーマンのいい当たりは右翼手タティスがそれぞれ好捕と、味方にも支えられた。

 3点リードの七回、投球前にグラウンドに物が投げ込まれるなどして試合が一時中断するアクシデントに見舞われたが、「点を与えると流れが変わるかもしれない」と集中してここを切り抜け、82球で7回1失点。快投で大勝を呼び込み、「チーム全体としてすごく良かった」とうなずいた。

 勝敗を五分に戻し、第3、4戦は本拠地のサンディエゴへ舞台を移す。「(1勝1敗は)0勝2敗でやるのとは違う。すごく大きい」とダルビッシュ。2年前、ドジャースとの地区シリーズで初戦を落として迎えた第2戦で自身が勝ち投手となり、そこから3連勝で次のステージに進んだ。その再現となるか。(平沢祐)

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