大谷翔平が序盤の暗雲吹き飛ばす同点3ランに「いい流れを持ってこられた」…ドジャースがパドレスに先勝

 米大リーグ、ナ・リーグの地区シリーズ(5回戦制、3戦先勝方式)は5日、ドジャースがパドレスを7-5で破って先勝した。メジャー7年目で初めてのプレーオフとなった大谷翔平は「1番・指名打者」で二回に同点3ランを打つなど5打数2安打3打点、2三振。チームも今季レギュラーシーズンで5勝8敗と負け越している苦手のパドレスに先勝し、上々のスタートを切った。

パドレスとの地区シリーズ初戦、2回に一時は同点となる3ランを放った大谷翔平(5日)=AP

 先発の山本由伸が立ち上がり、制球に苦しんで2ランを被弾するなど3失点した後の二回の攻撃。第2打席の大谷は、二死一、二塁、カウント2-1からパドレスの先発右腕、シーズの160キロ近い高めの速球を振り抜いて右越えの3ラン。直前の3球目は自打球をひざの付近に当てて、少し痛そうなそぶりも見せた大谷だが、何事もなかったかのような完璧なスイングだった。この時点で初回の山本の3失点を帳消しにした。

 3-5と勝ち越された三回には一死一、二塁で打席に入り、バットを折られながらも中前に落とすヒットで満塁にチャンスを広げ、4番ヘルナンデスのタイムリーで同点のホームを踏んだ。結果的に大谷の3ランは序盤の重苦しい空気を吹き飛ばす価値ある一打となった。 

 試合直後のテレビインタビューで大谷は3ランを振り返り「初戦の入りは硬くなると思うが、(3失点を)早めに追いつくことができて、いい流れを持ってこられた」。パドレスダルビッシュ有が先発予定の第2戦に向けては「良い打席を送り、それが良い結果に結びつくと思うので、楽しんでやりたい」と笑顔を見せた。

 前日の記者会見では、米メディアから緊張しているかと問われると、「ノー」と英語で即答し、笑いを誘ったが、その言葉通り、史上初の「54本塁打、59盗塁」という快挙を成し遂げた終盤戦の好調ぶりをそのままプレーオフに持ち込んだ。(デジタル編集部)

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