大谷翔平、2冠王ほぼ手中に…2年連続本塁打王と初の打点王も「安定して出られたのが一番良かった」

 【デンバー(米コロラド州)=帯津智昭】米大リーグ・ドジャースの大谷翔平(30)は29日(日本時間30日)、打率3割1分、54本塁打、130打点、59盗塁で今季のレギュラーシーズンを終え、2年連続の本塁打王、初の打点王の2冠をほぼ手中に収めた。全チームの試合が終了する30日に、タイトルが確定する。

8回1死1塁、レギュラーシーズン最終打席で安打を放つ大谷(29日)=片岡航希撮影

 大谷は1番指名打者で出場したロッキーズ戦で4打数1安打、八回に二盗を決めて59盗塁とした。試合後、大谷は「まずは1年間、しっかりと安定して出られたのが一番、自分の中で良かった」と振り返った。

 歴史的な成績を残したレギュラーシーズンの162試合目は、大谷が三冠王に挑戦する舞台となった。

 本塁打と打点の2冠をほぼ確実にする中、打率も3年連続の首位打者を狙うアラエス(パドレス)に4厘差に迫っていた。

 大谷は一、四回、見送ればボール球という外角球に手を出して内野ゴロ。一方、ダイヤモンドバックス戦に出場したアラエスは、六回の二塁打の後、ベンチに退いた。追う大谷は六回も二ゴロに倒れ、八回に12試合連続安打となる右前打を放ったものの、夢はついえた。三冠王は「あまり考えてなかった」と大谷。「どのぐらいの差があるのかも、ちょっとよくわかってない。とりあえず、自分のいい打席を送りたいと思った」と明かした。

 8月に3割を下回った打率は9月後半に急上昇。メジャー7年目で自己最高となる3割1分で終えた。盗塁数も自己最多を大きく上回る「59」に伸ばして締めくくった。

 すでに3年連続のナ・リーグ西地区優勝を決めているドジャースは、10月5日から地区シリーズに臨む。「これからまだポストシーズンがあるので、あまり今、シーズンを振り返ることはない。それより、いい思い出がこの先、来るように努力したい」と大谷。余韻に浸ることなく、すでに前を見据えている。(米コロラド州デンバー 帯津智昭)

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