日本シリーズMVPはDeNA・桑原で満場一致 次点を選ぶとしたら「東、戸柱、中川颯」
◆ 中川颯は3登板で打者9人を完璧に抑える
DeNAは3日に行われたSMBC日本シリーズ第6戦(横浜)に11-2で大勝。第3戦からの4連勝で今シリーズの対戦成績を4勝2敗とし、1998年以来、26年ぶり3度目の日本一を決めた。試合後には最高殊勲選手賞(MVP)が発表され、日本シリーズ新記録の5試合連続打点をマークするなど全6試合で打率.444を記録した桑原将志外野手(31)が選出された。
DeNA打線は2回、5番・筒香嘉智の中越えソロで先制点を奪うと、その後も1番・桑原に左前2点適時打が飛び出し3-0。5回は筒香の3点適時二塁打などで一挙7得点のビッグイニングとし11-2と大量リードを奪った。スライド登板となった先発の大貫晋一は4回2失点の好投。5回以降は濵口遥大、坂本裕哉、伊勢裕哉、森原康平が無失点リレーで締め、本拠地で歓喜の日本一を決めた。
勝利の瞬間、三浦大輔監督はベンチでコーチ陣と抱き合い号泣。そのあとマウンド上にできた歓喜の輪に加わり、選手たちの手で5度胴上げされた。
MVPに輝いた桑原は、この日も「1番・中堅」でフル出場し3安打3打点の大暴れ。今シリーズの6試合で打率.444、1本塁打、9打点と打ちまくり、歓喜のお立ち台で「目の前の試合を1戦1戦、チームを引っ張っていくという気持ちでした。本当にうれしいですし、すごく光栄に思います」と声を弾ませた。
3日放送のフジテレビONE『プロ野球ニュース2024』に出演した真中満氏は、桑原のMVP受賞について「誰が見てもMVP。攻守に渡ってチームを引っ張った。ホームランもそうですけど、守備もよかった。素晴らしかったです」と賛辞の言葉を送った。
同日に出演したプロ野球ニュースの解説者全員が「MVPは桑原」で一致。“桑原以外で選ぶなら”と問われた真中氏は「僕は東投手」と答え「3戦目の(7回1失点の)好投でDeNAに流れをしっかり持ってきた。復帰登板でなかなか大変だったと思うんですが、しっかり投げ切ったことによってチームに勢いをつけた」と選出理由を述べた。
坂口智隆氏は「僕は中川颯投手ですね」と、日本シリーズの3登板(計3イニング)で打者9人を完璧に抑え込んだ前オリックスのサブマリンを選出。「ブルペン陣がCSからずっといい感じで働きっぱなしの中で、中川投手が調子を上げてきてくれたことによって、この一枚が救援陣の厚みを持たせてくれたと思う。目先を変えるという意味でも一枚いてほしいと思う投手が調子がよかった」と絶賛すると、真中氏も「しかもランナーを背負ったところとか、厳しい場面で行ってたからね」と同調した。
岩本勉氏は「僕はずっとロックオンしていた選手がいたんですよ。戸柱選手です」と、MVPに輝いたCSに続き、日本シリーズでも攻守両面で存在感を示した扇の要を選出。「シーズン中はそんなにマスクを被る機会がなく、フラストレーションも持っていたと思う。みなさんピッチャー陣の良さを称えられていましたけど、それをリードしたのは彼ですからね」と推薦理由を述べた。
今季のDeNAは山本祐大が正捕手としての地位を確立していたが、9月15日の広島戦で死球を受け右尺骨を骨折。真中氏は「山本捕手がケガをしてしまって、正捕手がいなくなった時点でDeNAは苦しくなった感じもありましたよね。それが短期決戦を戦う中で戸柱選手がCSのMVPを獲得して、日本シリーズでも活躍したことがチームの日本一につながった」とベテラン捕手の頑張りを褒め称えた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』
11/04 16:27
ベースボールキング