ヤンキース、15年ぶりワールドシリーズ制覇ならず ジャッジがWS初本塁打、コール108球熱投も悪夢の5点差逆転負け

NEW YORK, NEW YORK - OCTOBER 30:  Anthony Rizzo #48 of the New York Yankees pats starting pitcher Gerrit Cole #45 on the shoulder as Cole exits the game during the seventh inning of Game Five of the 2024 World Series against the Los Angeles Dodgers at Yankee Stadium on October 30, 2024 in the Bronx borough of New York City. (Photo by Elsa/Getty Images)


NEW YORK, NEW YORK - OCTOBER 30: Anthony Rizzo #48 of the New York Yankees pats starting pitcher Gerrit Cole #45 on the shoulder as Cole exits the game during the seventh inning of Game Five of the 2024 World Series against the Los Angeles Dodgers at Yankee Stadium on October 30, 2024 in the Bronx borough of New York City. (Photo by Elsa/Getty Images)

● ヤンキース 6-7 ドジャース ○
<現地時間10月30日 ヤンキー・スタジアム>

 ニューヨーク・ヤンキースがロサンゼルス・ドジャースとのワールドシリーズ第5戦に逆転負け。15年ぶりのワールドシリーズは1勝4敗に終わり、史上最多28度目のワールドシリーズ制覇はならなかった。

 試合前には2009年のワールドシリーズMVP、現在は球団のGM付特別アドバイザーを務めている松井秀喜氏が始球式に登場。捕手ホセ・トレビノに対してノーバウンド投球を披露し、本拠地ファンを熱狂させた。

 試合はシリーズ5戦目にして初めてヤンキースが先制。初回、右腕フラーティに対して一死から2番フアン・ソトが四球を選び、3番アーロン・ジャッジがワールドシリーズ初本塁打となる先制2ラン。苦しむ主砲が待望の一発を叩き込むと、続く4番ジャズ・チザムJr.が2者連発の今季ポストシーズン第3号ソロ。3回裏には5番ジャンカルロ・スタントンが今季ポストシーズン最多の7号ソロを放つなど、崖っぷちのヤンキースが序盤で5点リードを奪った。

 ところが5回表、好投の右腕コールが先頭のキケ・ヘルナンデスにこの試合初安打を許すと、中堅手ジャッジの落球、遊撃手アンソニー・ボルペの悪送球とミスが続いて無死満塁。連続三振で二死に漕ぎ着け、2番ベッツを一塁線へのゴロに打ち取るも、投手コールがベースカバーに入らず適時内野安打となった。さらに3番フリーマン、4番テオスカー・ヘルナンデスに連続適時打を浴び、自責無しの5失点で同点に追いつかれた。

 それでも6回裏、6番手右腕グラテロルから一死一、三塁の好機を作り、5番スタントンがきっちり中犠飛を放って勝ち越し。再び援護を貰ったコールは5回表以外は1安打も許さず、7回二死まで108球の熱投を見せた。

 しかし8回表、3番手右腕トミー・ケンリーが無死満塁と絶体絶命のピンチを招いた。守護神ルーク・ウィーバーを前倒し投入するも、9番ラックス、2番ベッツに2本の犠飛を浴びて2失点。最大5点差から逆転を許し、8回裏には7番手右腕トライネンから一死一、二塁の好機を作るも同点打は出ず。最終回は右腕ビューラーに対して三者凡退に終わり、本拠地でドジャースに胴上げを許した。

 今季のヤンキースは主砲アーロン・ジャッジが58本塁打、144打点で2年ぶりにリーグ2冠を獲得。さらに新加入のフアン・ソトが41本塁打、109打点を記録し、球団63年ぶりとなる“40発コンビ”を形成。リーグ最多本塁打、最多得点の強力打線を武器に2年ぶりの地区優勝を飾った。

 その後、地区シリーズでワイルドカード2番手ロイヤルズ、優勝決定シリーズでは中地区王者ガーディアンズを下すも、今季MLB最高勝率のドジャースには及ばず。2009年以来、15年ぶりとなる世界一には届かなかった。

 過去119回のワールドシリーズにおいて開幕3連敗は24度あり、うち21度が被スイープで決着。残り3度は一矢報いるも第5戦で敗退しており、2勝目を挙げたチームは未だ無かった。今季のヤンキースは第4戦を制し、この試合も大量リードを奪ったが、歴史を覆すことはできなかった。

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