【DeNA】集中打とカバー力で直接対決制した!あと1勝でCS確定にも指揮官「今日と同じような気持ちで、明日臨んでいきます」


 ペナントを手にする夢は途絶え、横浜スタジアムでのCSも消えた三浦ベイスターズ。唯一残されたAクラス死守のミッション遂行へ挑んだ4位・広島との直接対決は、投打が噛み合い勝利を飾った。

 先発のアンドレ・ジャクソンは3回、積極果敢に足を絡めてくる広島野球の前に1点を先制されるが、序盤は抑え込まれていた広島先発の森翔平を4回に攻略。牧秀悟のヒットからタイラー・オースティン、宮﨑敏郎、桑原将志、戸柱恭孝の4連打で一気に3点を挙げ逆転に成功した。

 援護をもらったジャクソンは、自慢のストレートとチェンジアップのコンビネーションで広島打線を翻弄し、7回まで最少失点でHQSを達成し、お役御免となった。しかし8回に3連投となる伊勢大夢をマウンドに送るも、1死を取ったところで背中の張りを発生。スクランブル登板となったジョフレック・ディアスは2死二塁のピンチを招くも、なんとか無失点で切り抜け流れを渡さなかった。9回は森原康平がしっかりと締め、大事なゲームをモノにした。

 試合後三浦監督はジャクソンについて「真っ直ぐの走りも良かったですし、いいときのジャクソンの投球でした。チェンジアップを非常に有効に使いながら、トバ(戸柱恭孝)がうまくリードしたと思います」と高評価。急場を凌いだディアスには「なんか独特の雰囲気とか、空気感というかね。ファンがディアスが出てくると球場が湧きますし。ずっと見てくれてるファンの方がね、ディアスに声援を送ってくれます」と育成の苦労人をファンが後押ししてくれているとしながら「今日はちょっとスリーボールになる場面多かったですけど、それでもね、しっかりと自分のできること、今できること、ベストを尽くしてくれてました。よくやってくれましたよ」と称えていた。

 また殊勲打を放った桑原当人も「外野フライを打ちに行こうと思っていたらああなっちゃった」と振り返るライト線へのラッキーなヒットについて「積極的に振りに行ってるからこそだと思いますね」と分析。さらに「日頃の行いが良かったんじゃないですか」と笑顔を見せていた。

 CSに向け大きな1勝となったことにも「まだ決まったわけでもないですし、また今日と同じような気持ちでね、明日臨んでいきます」と勝って兜の緒を締めた指揮官。油断せず、優勝を決めた巨人を倒しに行く。


取材・文・写真:萩原孝弘

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