【DeNA】痺れるゲームで巨倒達成!指揮官も「よく守り切って勝ち切ったと思います」


 1点を争う一進一退の攻防戦。好プレーもありながらもミスもあった波乱のゲームは、三浦ベイスターズの執念が巨人を上回り、貴重な勝ち星をもぎ取った。

 先発のアンドレ・ジャクソンは自慢のストレートとチェンジアップのコンビネーションが冴え安定したピッチングを披露すると、打線も3回に難攻不落の戸郷翔征から梶原昂希がヒット、そして盗塁と足を生かし、佐野恵太の内野ゴロで欲しかった先取点を奪取した。

 そのまま進んだ6回、丸佳浩のハーフスイングを取ってもらえずこの試合初めてに四球を与えるも、見事な牽制でアウトにする。しかし続く浅野翔吾をショートゴロに打ち取りながらも、この日再三好守を見せていた森敬斗が悪送球でランナーはセカンドへ進ませてしまった。3番の吉川尚輝には死球を与えてしまい塁を埋めてしまった場面で、打席には岡本和真。嫌な流れの中、ジャクソンは渾身のストレートでファーストフライに切って取り、試合のペースを渡さなかった。7回からは伊勢大夢を投入し無失点で抑え、7回の攻撃では本塁憤死もありながら、8回はローワン・ウィックも続いた。9回には抑えの切り札・森原康平が一打同点のピンチを切り抜け、虎の子の1点を守り切り勝利した。

 試合後三浦監督はジャクソンについて「ボールの走りも良かったですし、コーナーをうまく使いながら、トバ(戸柱恭孝)がうまくリードしたと思います。ああいう悪天候の中でも嫌な素振りも見せず、すごい集中して投げているな、大丈夫だなと思って見てました」とピッチングとメンタルともに高評価。92球での降板には「あそこまでで十分かなっていうところ。もちろん2試合だけってのもありますし、リリーフ陣もしっかりと準備してくれてましたし。集中はしてましたけど、やはりあの天候の中では下も滑るし疲労度も晴れた日と違いますから」と理由を説明した。

 結果的に決勝点を挙げた3回の攻撃には「カジ(梶原昂希)がよく出てくれましたし、しっかりとスチールを決めてっていうところで、しっかりと進めたっていうのも大きかったです。(佐野)恵太の打球も転ばせばなんとかなるっていうところで、しっかりと事を起こしてくれました。先制点が取れたことは大きかったですね」と頷いた。

 続けて「もちろんピンチもありましたけど、ランナー出しながらもしっかり守りきれた。守備でも、(森)敬斗が1個ミスありましたけど、いいプレーもたくさんありましたし。よく守り切って勝ち切ったと思います」と1-0の痺れるゲームを取ったことに満足げな表情を見せた。

 CS争いをしている広島は敗れたが「また明日です。うちは勝たないといけない」とあくまでも目先の勝利にターゲットを置いている指揮官。奇跡を起こすため、勝ち抜く覚悟で邁進する。

取材・文・写真:萩原孝弘

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