ソフトバンク・小久保監督、歓喜の胴上げ 就任1年目で4年ぶりV「3連覇をしたオリックスがいたからこそ、そこへ向かってやれた」


● オリックス 4 - 9 ソフトバンク ○
<23回戦・京セラD大阪>

 優勝マジックを「1」としていたソフトバンクは、4年ぶり20度目のパ・リーグ優勝を達成。就任1年目の小久保監督は選手たちの手で8度胴上げされた。

 ソフトバンク打線は1点を追う3回、9番・川村の二塁への適時内野安打で2-2の同点に追いつくと、なおも二死一、二塁で1番・周東が左中間を破る2点適時三塁打を放ち4-2と一気に逆転。5回は6番・柳町の右中間を破る2点適時二塁打などで3点を追加し、8回は2番・今宮の犠打が適時失策を誘いダメ押しの2点を加えた。

 打線の援護を受けた先発の石川は6回途中7安打4失点で7勝目(2敗)。リリーフ陣は無失点リレーで締め、最後はヘルナンデスが胴上げ投手となった。

 9月に入り2度目の4連勝で貯金は今季最多を更新する38。貯金16の2位・日本ハムに11ゲーム差をつけ、独走状態のまま4年ぶりのリーグ優勝を決めた。

 2010年以降の11シーズンで、6度のリーグ優勝と7度の日本一を果たしたが、直近3シーズンはオリックスにリーグ3連覇を許し、2021年は8年ぶりのBクラス(4位)に転落。覇権奪還を目指す今季は小久保新監督の下、右肩上がりで貯金を積み上げた。

 歓喜の胴上げのあと、優勝監督インタビューに応じた指揮官は「2月のキャンプからこの日のためにチーム全員でやってきた。懸命に戦ってきた選手たちに胴上げしてもらえて本当に最高でした」と笑顔。

「勝って決めたいという思いがあったので、それが実現できてよかったですし、何より、ここ京セラドームで3月29日に開幕を迎え、昨年までの覇者・オリックスに対して『どれだけ我々が戦えるか』とスタートを切った中で、やはり3連覇をしたオリックスがいたからこそ、我々もそこへ向かってやれた。そういうシーズンだったと思います」と続け、京セラD大阪に集まったファンから大きな拍手を浴びた。

 シーズンの歩みを問われると「開幕当初、選手たちには『プロとはなんぞや』と。代えのきかない選手になることが本当のプロフェッショナルという中で、選手個々が代えのきかない選手になり、集大成の9月を迎え、連敗などもありながら、それを跳ね返したのはそれぞれがプロフェッショナルとしてやった結果だと思います」と、選手たちの成長と頑張りを称えた。

 ポストシーズンの意気込みを問われると「残りのシーズンを有効に使いながら、柳田も二軍の方で復帰してきてますし、彼らを焦らすことなくクライマックスシリーズで戻ってきてくれればいいなという思いです」と今後を見据え、最後に「二軍も優勝争いをしていますので、あす鳴尾浜(対阪神・12時30分開始予定)の方に、どうか足を運んでください」とファンに呼び掛けた。

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