ロッテ・種市篤暉、自身初の100球以内の完投に「自信にもなりました」も「本当は完封したかった」と本音


○ ロッテ 6 - 1 オリックス ●
<18回戦・ZOZOマリン>

 ロッテの種市篤暉が11日のオリックス戦、9回・96球を投げ、2被安打、6奪三振、与四球0、1失点で今季2度目の完投勝利で7勝目を手にした。

 立ち上がりから少ない球数で打者を打ち取っていき、3回までわずか28球、1安打、二塁を踏ませないピッチング。打線も初回に藤岡裕大の2ラン、髙部瑛斗の適時三塁打、3回にもソトの適時三塁打、髙部瑛斗の犠飛と、3回までに5点を援護した。

 5-0の5回は先頭の紅林弘太郎がセンター前に放った打球を髙部瑛斗がスライディングキャッチを試みるも、これが二塁打となりこの日初めて得点圏に走者を背負う。西野真弘を二ゴロで三塁へ進められると、セデーニョにライトへの犠飛で1点を失う。それでも、杉澤龍を三邪飛とこのイニングもわずか10球、5回終了時点で49球と完投勝利のペース。

 6回以降は、1本も安打を許さず、出塁も6-1の7回に先頭の中川圭太の二塁ゴロをセカンド・小川龍成のファンブルによる失策のみで、続く西川龍馬を遊併殺に打ち取った。8回を投げ終えた時点で球数は83球。自身の登場曲がかかり9回のマウンドに上がった種市は先頭の代打・杉本裕太郎を142キロのフォークで空振り三振、続く大里昂生を中飛、最後は来田涼斗を二ゴロに仕留め、96球の完投劇だった。

 種市は、1人で投げ抜くことにこだわってきた。完封、完投勝利を目標にした中で右肘のトミー・ジョン手術から一軍本格復帰した昨季は0だった。昨季終了後の取材で「悔しいですね。悔しいです。完投数を増やしたいです。先発ピッチャーとしての目標ですよね」と悔しさをにじませていた。今季はここまで2度完投勝利。そのなかで、100球以内での完投勝利は自信になったのだろうかーー。

「そうですね、自信にもなりましたし、まだまだ残りの試合でも完投できるように頑張りたいなと思います」。

 初の100球以内での完投勝利となったが、「本当は完封したかったんですけど、はい。次は完封目指して、マダックスで完封できたらなと思います」と決意を述べた。

取材・文=岩下雄太

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