ロッテ・佐藤都志也「バッティングになったらバッティングのことしか考えていない」攻守の切り替えもきっちり。打率リーグ2位の“打てる捕手”


 プロ入りから“打てる捕手”を目標に掲げてきたロッテの佐藤都志也は、ここまで打率はリーグ2位の.302、2本塁打、28打点、得点圏打率.316と打線を引っ張る。24日に行われた『マイナビオールスターゲーム2024』の第2戦では、5安打2打点の大活躍で球団では89年の村田兆治氏以来となるオールスターMVPに輝いた。

 2月の石垣島春季キャンプから村田修一打撃コーチと一緒に“前に突っ込まない意識づけ”、“イメージの仕方”を継続して取り組む。4月終了時点で打率.385をマーク。5月は一転して打率.224と下がったが、6月は月間打率.289と盛り返し、7月はここまで月間打率.344だ。

 佐藤は前半戦のバッティングについて「何もいうことないです。いいと思います」とキッパリ。「途中、逆方向がでなかったり、逆に今度は引っ張りに入ったりとか、自分の中で工夫してできたことはあったんじゃないかなと思います」と振り返った。

 開幕から安定した打撃を続ける中で、相手投手が佐藤を対策してきているなと感じることはあるのだろうかーー。

 「もちろん。今までと違う配球をしてきたりとか、インコースを攻められたりとか、そういうのはすごいあるなという感じが結構しています」。

 相手投手を打つために、研究をしたりもする。

 「データを活用してどういう配球をしてくるとかというのは頭に入れて打席に入っています。あとは実際バッターボックスに入ったら、ピッチャーとの勝負なので、深くは考えていないですけどね」。

 捕手での考えが打撃に活きたり、繋がってきていることはあるのだろうかーー。

 「多少はこういうカウントだったら外中心の配球になるなとか、逆に1点も取られたくないからインコースにくるなとか、それくらいは自分がキャッチャーをやっていて、やられたくないことはやってくるので、その辺は頭に多少はあるかなと思います」。

 佐藤は捕手ということもあり、“打つ”だけでなく、“守り”での貢献も、他のポジション以上に求められる。

 「バッティングと守備、整理というか、イニング間でピッチャーと話をするので、“こう思っているで、こうしたいです”という話もしますし、バッティングになったらバッティングのことしか考えていない。そこはあんまり影響はないんじゃないかなと思います」。攻撃、守備をうまく切り替えることができている。ちなみに打撃と守備では「もちろん守備だと思います」と、守備の方が考える時間は長いとのことだ。

 オールスターも終わり、後半戦に入った。負けられない戦いが続く中で、佐藤は「前半戦と変わらずやっていければいいかなと。後半戦になってくると負けられない試合がたくさん出てくると思うので、そういった意味でも打でもそうですけど、守備の方も今まで以上のプレッシャーがかかる場面がたくさんあると思う。前半戦の課題を後半戦、なんとか潰していければいいかなと思います」と話した。残り52試合。攻守に佐藤にかかる期待は大きい。

取材・文=岩下雄太

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