【巨人】ファーム新球場が来年3月1日に開業 同1、2日にヤクルト戦、8、9日は阪神戦

読売巨人軍広報部 写真提供

 読売新聞東京本社、読売巨人軍、よみうりランドの3社は30日、東京・稲城市のよみうりランド遊園地に隣接するエリアで開発中の「TOKYO GIANTS TOWN」(東京ジャイアンツタウン)の中核施設となる新ファーム球場「ジャイアンツタウンスタジアム」の開業日が、25年3月1日に決定したと発表した。新球場の先行オープンにより、東京ジャイアンツタウンが「まちびらき」する。

 開業を記念して、ジャイアンツタウンスタジアムと同じく25年3月1日に新ファーム球場「日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎」がオープンする阪神と連係。開業日当日と、翌2日に両球場で若手選手中心の「新ファーム球場同時開業記念試合」を実施する。ジャイアンツタウンスタジアムでは、巨人対ヤクルトの「TOKYO UNITE対決」を開催。同8、9日には巨人対阪神の「伝統の一戦」を行う。その後は巨人の新ファーム本拠地として、イースタン・リーグ公式戦を年間約60試合開催する。

 同球場は、京王よみうりランド駅から徒歩約15分。地上3階建て、東京ドームと同じ中堅122メートル、両翼100メートルの人工芝球場で、サブグラウンドも備えている。計約2900席で、1階の一、三塁側にはグラウンド上にせり出した「エキサイトシート」、外野に天然芝席を設ける。2、3階のスタンドは客席を4列に抑えてグラウンドとの距離を近づけ、1955~98年に巨人の専用球場だった「多摩川グラウンド」のように、ファンと選手が交流しやすい場を目指す。

 大型ビジョンは、米大リーグのスタジアムで数多く導入されている「ダクトロニクス社」のフルビジョンタイプ。人工芝は自然由来の充てん剤を使用し、保水機能を高めて芝の表面温度を下げることで、選手の体への負担も軽減される。現在は、25年2月の竣工に向けて人工芝を張り終えた状態となっている。

 新ファーム本拠地としてのほか、アマチュア野球や女子ソフトボール、スポーツやカルチャー教室、マルシェ、地域のお祭り、謎解き体験型イベントの「リアル脱出ゲーム」、ランニングイベント、さまざまな手仕事の逸品を集めた「クラフトフェスティバル」など、野球以外のエンターテインメントでの幅広い活用を予定。野球の試合や、イベントが行われない日には近隣住人が公園のように散歩ができるよう、球場を一周できるコンコースや内外野のスタンドを一般開放する。コンコースには、常設と期間限定で入れ替わる飲食売店を各1店舗営業。客席に座って飲食ができるほか、芝生の外野席ではピクニックのように食事をすることが可能で、年間通してにぎわうエリアを創出する。

 東京ジャイアンツタウンは国内初となる「水族館一体型球場」と飲食施設で構成。ジャイアンツタウンスタジアムの左翼スタンド後方に、水中回廊を備えた水族館を併設し、芝生の外野席からコンコースを通って水族館にアクセスできる。飲食施設は多摩丘陵からの眺望を生かした立地に、複数の店舗を展開する予定。水族館と飲食施設は2027年度中の開業に向けて計画を進めており、これらの完成によって東京ジャイアンツタウンはグランドオープンとなる。

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