ヤンキースのジャッジ、ソト再契約で“自分超え”提示額を了承「最高の選手集めるため。理解できる」

 前日21日(日本時間22日)に発表が行われた全米野球記者協会(BBWAA)が選出する最優秀選手賞で、ア・リーグのMVPに満票で2年ぶり2度目の受賞を果たしたヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手が一夜明けた22日(同23日)に電話会見に応じた。再契約交渉を進めているフアン・ソト外野手について言及。スタインブレナー・オーナーに対し、自身の持つ、野手史上最高年俸平均額を上回る提示を了承したと明かした。

 「ソトのことも含めて、色々話した。正直言って(ソトへの提示額は)気にしていない。自分のお金でもないしね。最高の布陣をそろえるために、最善を尽くす。どういう提示になってもハッピーだ。誰が一番金をもらっているかを、気にしたことはない。最高の選手を集めるためなら、理解できることだ」

 チームの主将でもあるジャッジは、シーズン終了後すぐに、同オーナーが住むフロリダ州タンパに赴き、1週間ほど滞在。選手として感じたことや意見を交換するなど、オーナー側と来季の方針について会談。その中に、ソトの話題もあったという。球界では、実績ある選手を超える契約額を、若い選手に提示しない不文律があるため、野手最高額となっている“ジャッジ超え”について、この日、質問に答えた。

 ジャッジは22年12月に9年総額3億6000万ドル(約494億円=当時のレート)でヤンキースと再契約した。年平均4000万ドルで、トラウト(エンゼルス)の3554万ドルを抜いた。ソトは今オフ、総額7億ドル前後で野手最高額を更新するとの予想が報じられている。

 ジャッジは「スタントンだって、気にしていなかった。彼は、ヤンキースに入団してから、自分が高額年俸選手と意識してきた訳ではなく、ただ、向上を目指している」。2014年にヤンキースと13年総額3億2500万ドルのメガ契約をしたスタントンの例を出し、26歳のソトによる“自分超え”を了承した。

 レッドソックス、ブルージェイズ、ドジャーズ、ヤンキースが、南カリフォルニアへ出向き、本人、ボラス代理人と会談する“ソト詣で”を終え、いよいよ争奪戦は具体化。ヤ軍は“ジャッジ縛り”なく、交渉を進めていく。

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