大谷翔平が史上2人目の違う球団で2年連続MVP 最近4年間1位得票率は歴代2位の76・2%

 ドジャースの大谷翔平投手が2年連続3度目の満票でMVPに輝いた。2023年、エンゼルスでMVPを受賞し、今季は10年総額7億ドル(契約時レートで1014億円)でドジャースに移籍し54本塁打、130打点の2冠王に加え、59盗塁と破天荒な数字を残した。

 MVP受賞翌年に他球団に移って、連続受賞はバリー・ボンズ外野手が1993年パイレーツからジャイアンツにFA移籍して本塁打と打点の2冠王となって、同一リーグながら連続MVP受賞したのに次いで史上2度目。また、両リーグでMVPもレッズオリオールズで受賞したフランク・ロビンソン外野手に次いで2人目の快挙だ。

 1919年、メジャー新記録の29本塁打&9勝と投打の二刀流で活躍したベーブ・ルース。当時はなかったがMVP級の活躍だった。ルースは同年12月にレッドソックスからヤンキースへ放出されたが、1920年には54本塁打、137打点を叩き出した。大谷の2チームにまたがっての2年連続の大活躍は史上3人目と言ってもいいだろう。

 1931年スタートの全米野球記者協会によるMVP投票で3回以上受賞はバリー・ボンズの7回を筆頭に11人(3回10人)いたが、満票を2度経験した選手すらおらず、3度は今後も出てこない“空前絶後”の記録になる可能性は高い。7回受賞のボンズは2002年は満票だったが、初受賞の1990年は1位票24票中23票、73本塁打の2001年は32票中30票で惜しくも満票にならなかったシーズンが2度あった。ちなみにルースは、それ以前にあったリーグMVPに1923年の1度しか選出されていない(当時は複数受賞はできなかった)。

 大谷は2022年ジャッジ(ヤンキース)がMVPになったシーズンも1位票を2票獲得して2位だったが、この4シーズンの1位票合計120票中92票獲得の76・7%。これは2001年から04年まで4年連続受賞のボンズの128票中114票、89・1%に次ぐ数字となっている。ボンズの2005年は、故障で14試合の出場に終わってMVP投票0だった。大谷には故障無くプレーしてボンズでも出来なかった5シーズンでの最高得票率となる活躍を見せて欲しいものだ。

ジャンルで探す